朝ノイズが入ったような耳障りな音が聞こえてきたので目が覚めた。時計を見ると6:30。
初めは、今日も昨日に続き耳鳴りかと思っていたが、いつもの耳鳴りとも違うような感じだ。
どちらにしろ、今日の予定を考えるとまだまだ寝ていてもいい時間なので、その音を気にしないようにして、まどろんでいたが音が次第にはっきりしてきたので、あきらめて起床した。
どうやら遠くの方でスピーカーから何か音楽らしきものを流してテストをしているかのような音だ。
そしてそのぼんやりと聞こえてきた音楽がはっきりしてくるにしたがって今日が何の日か気が付いた。
今日は憲法記念日。日本LOVEだと思っている中の一部の人たちが一年で元気になる日のひとつだ。
マスヲの友人もひとり、若いころに日本に対する熱心なLOVELOVEな活動をしており、その活動に誘われる封書がある日マスヲの自宅に届いた。共通の友人に電話をすると彼のところにも封書が届いていたそうで、お互いに相談した結果、やんわりと無視することにした。
それからも時折、日本LOVELOVEな活動の報告が封書だけでなく葉書などでも届いていたが、しばらくするとそういった報告はなくなった。
今でも彼とは友人だが、その話を飲んでいるときなどにすると本人もとぼけてなかったことにしているし、そんな彼は今では日本よりはフィリピン女性の方に興味があるように見える。
日本のメディアは海外の情勢をBrexitやトランプ大統領の当選、フランスでの国民戦線の台頭などをポピュリズムと揶揄するような伝え方をしているが、マスヲから見れば日本も大して変わらないと思っている。
2005年の小泉元首相による郵政解散や最近の小池都知事による都政運営なども、マスヲからみればポピュリズムに見えて仕方がないのだ。
日本LOVEだと思っている中の一部の人たちが今日元気に頑張る理由は、現在の憲法を変えたいという希望だろうが、マスヲはそんな希望は持っていない。
理由はポピュリズムが起きているような国家は成熟した大人の国家とは言えないと考えるからだ。
マスヲが大人の定義として気に入っている女性作家の言葉があるので、最後にその言葉を紹介したい。
その言葉を思い出すたびに日本だけでなく、マスヲも大人になりきれていないと痛感する。
日本とマスヲに大人になれる日はくるのだろうか。マスヲ自身が大人になる必要はあるのだろうか。
「大人になるということは、成長するということよりもむしろ、成長させるべきでない領域を知ることだ。」
山田詠美著 「ぼくは勉強ができない」