天気予報では、晴れだったのに本日朝のチャオ御岳スノーリゾートの天気は曇り。
おかげで雪質はこの時期にしては上々だ。そのわりには、ゲレンデに人は少なかった。
道中も空いており国道19号線におりてからは、先を譲ってくれる先行車が多かったこともあって2時間30分ほどで到着した。多分、チャオまでの最短時間の記録を更新したと思う。
来週も土日だけは営業するそうたが、天気と混雑度合はどうだろうか。
来週の営業時間は6時30分~15時までに変更されていることが報告されている。かなり早起きする必要がありそうだが、予定が合えば来週も1日は滑走したいと考えている。
最近、木曽エリアのゲレンデもでもわりと外国人を見かけるようなった。話しかけて聞いて見ると、大抵はオーストラリア人かニュージーランド人だ。
朝こそ、多少のリフト待ちがあったのだが、昼近くになるにしたがって定員8人のゴンドラは閑散としてきた。
今日の午後一に外国人の女性と乗り合わせた。
ゴンドラ内は僕と彼女と年齢不詳のボーダーがひとりの3人だけだ。
「こんにちは」とはじめに彼女と目があったので、話しかけた。
「こんにちは」と彼女も日本語で返してくれた。
「Can you speak Japanese?」と尋ねると、向こうは困惑したような表情をしていた。
海外旅行では完全なパックツアーというのはほとんど経験したことがないマスヲ。
誰に聞いたのかはっきり覚えていないが、外国人に話しかけるときは、この言葉だけを覚えておけばいいからと言われた言葉のひとつが彼女に話しかけた言葉だ。
ちなみにそのときにもうひとつのセンテンスを教えられたが、それは「Are you from?」だ。
昨シーズンは何度か白馬地区のゲレンデで滑走したが、ゲレンデのリフトやゴンドラなどに乗っているときに一緒になる外国人に「Can you speak English?」と尋ねられるとマスヲはすぐに「No, No」と強い調子で言ったのだが、彼らは会話を続けてくることが多かった。
初めは、こちらはしゃべれないと言っているのに何で会話を続けられてしまうのか理解できなかった。
そして、何度も話しかけられて気がついた。こちらが「No, No」と言っている時点で彼らはマスヲは英語をある程度わかっているのだと彼らが思っているということを。
しかも、その後かれらも英語のレベルを合わせてくれるのかわりと会話を楽しむことができるケースが多かった。
話をゴンドラ内の話に戻すと、困惑していた彼女にマスヲのもうひとつだけしかない必殺のセンテンスで話しかけた。
すると彼女の表情が少しだけ晴れたような気がした。そして、彼女はアムステルダム出身のオランダ人。22歳の学生で日本に留学中であること。今日は高山から来ていることを教えてくれた。
ヘルメットからこぼれた髪は綺麗なブロンドでスタイルはすらりとしており、そのままテレビのCMや化粧品なんかのポスターに出ていてもおかしくないくらいの魅力的な人だった。
彼女はあまり日本語が話せず、マスヲも拙い英語力。彼女があまりにも魅力的であったために、緊張してそれ以上の会話が続かなかった。
ゴンドラの前半はあっという間だったが、会話が途切れ途切れになった後半は山頂駅までがとても時間が長く感じた。
人生はもしもあのとき…、の繰り返しと言う言葉を、そのあとのゴンドラに乗るたびにぼんやりと思い出していた。
午後、ひととおりのコースを滑ったが再び彼女を見つけることはできなかった。
そろそろ、帰りはじめることを考えはじめたゴンドラで、同じ方面から来ていた他の同乗者に朝の6時くらいに国道19号線のあるオービスの向こうで警察がネズミ取りをやっていたらしい。彼らは朝6時を強調して何度も話してくれたが、マスヲも朝6時のネズミとりなんて見たこともないので、興味を持って聞いていた。
マスヲは昨夜友人と23時過ぎまで飲んでいたために、朝の出発が少し遅れた。
そのためにネズミ取りに遭遇しなかったのだろう。
場所を詳しく聞くと普段なら先行車がいなければ、マスヲは結構スピードを出す場所だったので、運がよかったと考えながら滑っていたら、雲が切れて晴れてきた。
当然、ゲレンデの雪は緩んできたので多少滑りにくくはなってきたが、やはり青空の下ですべるのは気分がいい。
もし、マスヲが予定通りの時間に起床して出発していたらどうなっていただろう?
[ゲレンデから見える御嶽山の残雪も少なくなってきている]