副業先でマスヲがアネゴとあだ名で呼んでいたパートの女性が今月の20日で退職した。
たぶん、理由はいろいろあると思うが、理由のひとつは彼女が飽き性だからだろう。
彼女は×2で、今もパートを複数掛け持ちしながら毎日を凌いでいるのにも関わらず、パチスロとタバコがやめられずにいるし、給料が入ると何かと理由をつけて、パチンコホールに走るためにしょっちゅう誰かにシフトを変わってもらっていた。
これらのことだけでも彼女をアウトローだと言っても差支えないだろう。
以前、「春の音?夜明けの音?」で紹介した友人に、石田衣良の『池袋ウエストゲートパーク』、通称『I.W.G.P.』シリーズにはまっていると、話したらマスヲ君はアウトローだからね、と言われた。
言われたときはショックだったが、冷静に考えたら言われて当たり前だと今では思う。
たしかに、マスヲはメインストリートをほとんど歩いて生きてきていない。
毎年、副業先ではこの時期になると時間給が見直されるのだが、その時期に毎年のように辞めるそぶりを見せて彼女は自給を上げてきたと周りに見られていた。(どうでもいいのだが、ちなみにマスヲは10年働いているのに能力給は10円しか上がっていない)
はじめは、今回もそうだろうと皆に思われていたがマスヲは今回だけはなんとなく違うのではないかと思っていたが明確な理由はない。
ただ、マスヲも彼女と同じアウトローで飽き性だからなんとなく彼女のモチベーションが下がってきているのを感じていたのだ。
実は「キング・オブ・クズ」ででてくるパートの女性とはアネゴのことだ。
彼女のおかげで、マスヲは人間の見方が少しだけ深まった気がする。
嫌いな人間なんて誰もが普通に過ごしていればいくらでもいるだろう。
ただ、クズとまで呼ばれるまでの人間はそうはいないはずだ。
そして、マスヲは彼女の話をきっかけとして、こう定義することが出来るようになった。
少しでも直接的に得るものがない人間、反面的にしか得ることができない人間をクズであると。