淡白マスヲのたんぱく宣言 

40過ぎのおっさんのエッセイ。昨日より、今日見たことや感じたことを毎日書きたいと思っています。

ブラマスヲ ~大須①~

 昨日からシステムエンジニアとして現場復帰していた。現場の事務所は大須万松寺商店街の中。ITの職種を選んでからは初めて大須で働くことになる。
 今の職種で働くとどうしても名古屋駅や伏見が多くなるために、平日の大須に寄ることは最近ほとんどなかったので、昨日に引き続き今日もお昼休みに事務所近くを散策した。大須に中華街が出来たとき、少しは盛り上がるかと思って期待していたが、今やその様子は跡形も無い。調べたら2009年に無くなったようだ。

 今日の日中は土砂降りの雨だったために、傘が無いとアーケードの外を歩くのは大変だったので、昼食も商業ビルの2Fにあるデニーズで摂ることにした。
 1Fから2Fに上がろうとしたらエスカレータが故障していたために、ちょっと回り道をすることになった。
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 裏通りから回って階段で2Fに上がると見慣れない情景があった。いい歳をした男性たちが負のオーラを纏いながらみんなで何かをみているようだ。しばらく進むと同じようなオーラを放った人たちがATMをゴツクしたような機械で何かを買っているようだ。
 ここでようやくマスヲは理解した。何かを買っていた人たちは競馬の勝馬投票券を購入していたのだ。購入場所は名古屋競馬サンアール大須と呼ばれていて、すぐ横にある場所でレースの実況が楽しめるような作りになっていて、その場所はサンアール大須と呼ばれているようだ。
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 その横を通り過ぎて昼食を摂るためにデニーズに向かった。入店したときの挨拶はおなじみの「デニーズへようこそ」だったが、店内の雰囲気が今まで利用した店舗とどことなく違った。
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 サービスがえらく簡易になっていた。水やおしぼりがセルフになっていたし、飲み物はドリンクバーなのだ。

 男の店員に禁煙か喫煙かを聞かれて禁煙席を選んだのだが、椅子のビニールが少し敗れていたし対面で2人がけのテーブルに案内されたが、1人でも食事をするのにも狭さを感じたほどだ。これではファーストフードかガストよりも酷い。
 隣の4人掛けのテーブルに3人の男性が座っていた。全員いい歳をしていてあきらかに全員マスヲよりは年上だろう。1人はスーツを着ていたがあとの2人はラフな格好をしていた。会話に耳を傾けると聞こえてくるのは競馬の話ばかりだった。
 彼らは食事をしないのか済んだのかわからなかったが狭いテーブルに競馬新聞を広げていた。その上に馬券や馬券を購入するためのマークシートが散らかっている。

 レースが始まったようだ。実況の音声がどこからか聞こえてきた。すると彼らはスマフォでレースの実況を音声付きで見ていた。小さな画面を全員で覗きこんでいる。レースが終わると全員が落胆していた。

 彼らがまだ肩を少し落としているときに、2人分のクリームあんみつが運ばれてきた。見ると私服の2人が注文したようだ。食べ方も子供のような食べ方で少し口についている。食べながらも競馬談義は盛り上がっていた。
 牝馬限定戦のことを女同士の醜い争いと口にしながら笑いあっていた。馬齢が若い馬のことを若いお姉ちゃんと例えたり、感でのヨミを女から誘われていたらイカンと言っていた。品はまったく感じなかったけれど、話を聞いていると3人ともなんだか憎めない。
 3人の結論は女同士の争いから逃げることにしたようだった。皆それぞれ女性に対して苦い思い出があるのかもしれない。確かにまだ午後からのレースがいくつもある。

 思わず、お仕事は何をされているんですか、と聞きたくなってくる。マスヲがフリーターだったころ、平日にパチンコ屋や競艇場にバイト友達と遊びに行ったら、人がたくさんいたことが不思議だったし、しばらくはそのことを一緒に遊びに行ったメンバーと口にした。

 数年後、そのうちの1人とマスヲが平日休みの仕事を選んだ。さすがに競艇場には行かなかったが2人でパチンコに行ったときに過去に思った疑問が氷解した。

 そのころマスヲの仕事は生花の仲卸をしていたので、仕事はほぼ毎日午前中に終わっていた。はっきり言って生花卸の業界はガラが悪い。「飲む打つ買う」を地で行くような人たちが多かった。
 マスヲもそのころは今では辞めている競馬を地方競馬にも手を出していたほどだった。
 仕事が終わり帰ろうとするとよく他の会社の人間がマスヲに声をかけて誘ってくれたからだ。最初は一緒に行くだけだったが、あるころから馬券を買うお金をマスヲから借りるために待っているように思えてくるようになった。
 それでもマスヲにとってはそれが不快でもなく、何故かほとんどの場合はその日の当たり馬券でお金を返してくれた。もちろん当たらない日もあったが、ある程度の期日までに返してくれたし、彼がマスヲに対しての借金はない。
 彼は外見も悪くなかったし、明るい性格もあって女性のお客にも人気があった。だが、それ以上に彼女が居たのにも関わらず、女性にだらしなかったのだがなんとなく憎めなかったが、今はどうしているだろう?