昨夜から放送している、『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』。マスヲが物心をついたときから毎年放送されていたこの番組が昔からなんとなく好きではなかった。子供のころはこの番組の放送が終わると夏休みの終わりが近くづいていることを感じたからだと思う。
思春期くらいになると、お涙頂戴的なドキュメンタリーやドラマなどを垂れ流しているのにも違和感を感じていたし、今では違うがボランティアやチャリティという言葉もそのころは好きではなかったからだ。また、出演者に男性アイドルたちが出演していたのも気になっていた。
社会人になり、ある程度の物事の分別がつきはじめたころには、この番組への嫌悪感が決定的になった。
この番組に出演しているタレント達にギャラが発生していることを知ってしまったからだ。
ビートたけしや明石家さんまやタモリがお台場にあるキー局が毎年放送している27時間テレビには出演するが、日本テレビがキー局となっている24時間テレビには出演しないのは彼らなりの抗議だとマスヲは捉えている。
もちろんタレントがいろいろな物事の広告塔になる意味については賛否両論あるだろう。ただ、チャリティーを謳い文句にしているテレビ番組で、出演者はお金だけでなく知名度も高めることもできる。協賛企業に対しても同じような効果があるだろう。
誤解して欲しくないのは、人や組織が売名行為だと受け取られるような行動全てを否定している訳ではないことだ。
インターネットの登場やスマートフォンによって、テレビの情報発信力は相対的に低下しているのにも関わらず、この番組は毎年のように話題を集めるのはどうしてなのだろう? 今年もチャリティマラソンのランナーが決定した直後には検索キーワードの上位に、ランナーの名前が挙がっていた。
夏の終わりの風物詩のひとつとして受け止めて、目くじらを立てる必要が無いような話題のひとつなのかもしれない。
だが、今の日本の社会状況を考えるとどうしても気になってしまう。中流という意識が国民の大半が薄れようとしている中で、明日が今日よりおも厳しくなることを想定しながらもみんな必死に毎日を生活している。
そんな生活の中から貴重なお金をこの番組を通して寄付をしたら、番組関係者だけは金銭的に潤っているなんてことは趣味の悪いジョークとしては片付けられないだろう。
もし、そのことを知らずに寄付した子供たちが将来そのことを知った時、どのようなことを考えるのだろうか。