鴻上尚史は自分の弟の大学の先輩であり、同じ演劇部にも所属していた。
弟によると野田秀樹が天才であるならば、鴻上尚史は鬼才になるらしい。自分はまだ野田秀樹の舞台を見たことがないが、機会があれば観劇したいと考えている。
鴻上尚史が作・演出した舞台作品は好きなものが多い。
KOKAMI@networkによるユニットで、昨年大阪で観劇した『イントレランスの祭』もそのひとつ。
今夜、虚構の劇団CHで『イントレランスの祭』が放送される。17時30分~21時まで。虚構の劇団バージョンで。
https://freshlive.tv/kyoko/178301
鴻上尚史による演出でも虚構の劇団によって先に公演されたので、以前から見てみたいと思っていた。
せっかく、今夜上映されるのだが終業が18時で、定時で帰宅しても間に合わない。
しかも、今夜は地域の夜回り当番の日なので20時からは外出しなければならないのが残念だ。
この作品が書かれたきっかけはたった1冊のノンフィクションらしい。公演後の印象が素晴らしかったこともあり、自分もそのノンフィクションに興味を持ったので、読んでみた。その本とは安田浩一著、『ネットと愛国』である。
最近の自分の読書の傾向として、小説ばかりではなくてノンフィクションもたまに織り交ぜるようにしている。
最近、読んだノンフィクションの中ではこの本は秀逸だったと思う。内容は在特会についてのルポルタージュだ。
在特会についてはヘイトスピーチと会の代表だった桜井誠くらいしか、知らなかった。
しかも、元大阪府知事及び大阪市長の橋下徹嫌いの自分としては桜井誠の方の印象が良いくらいだった。
2人が対談した様子がテレビのニュース番組で散々放送されたが、何度見ても編集されたシーンだけを見ると桜井誠の方がマシに見えたからだ。
だが、このルポルタージュを読んで考え方はすっかり変わった。桜井誠のこともしっかり書かれているし、どのようなメンバーが在特会に参加し、活動しているのかも詳細に描かれている。それでいて作者の視線は高くなく読みやすい。
ちなみに文庫本のあとがきを書いているのは、鴻上尚史だ。
機会があるならばこちらの本も手に取ってみることを勧めるが、読書がとっつきにくいのであれば生ではなくてもいいので、『イントレランスの祭』を気軽な気持ちで是非観て欲しい。