淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

何度でも何度でも 【バッジテスト受験記~SAJスキー検定2級~】

 今週の月曜日、今シーズン初のバッジテストを受験した。鷲ヶ岳スキー場で。
 恥を承知で正直に書くと、昨シーズン2級に5回挑戦したが全て撃沈していた。一番合格に近かったのは、きそふくしまスキー場で受験したときだった。大回りとシュテムターンは65点、小回り64点。

 ちなみに自分の運動神経及び体力レベルとスキー歴は以下のようになる。
 運動神経は限りなくゼロ。バラエティ番組、『アメトーーク!』の運動神経悪い芸人で笑いが取れるようなレベルだ。スキップもまともにできないが自転車には乗れる。反射神経が悪すぎて車の運転免許の実技ではかなり苦労した。
 高校の保健体育では実技での点数不足を期末テストで不足分を補ってなんとか毎年落第を免れたほどだ。

 体力は同年代の中ではある方だろう。アラフィフのデスクワーカーの中では際立っているかもしれない。
 週末は人気ラーメン店で10年以上アルバイトをしている。5時間以上立ちっぱなしで、特に忙しい時などは走り回らなければならないからだ。
 ちなみに30歳まではランニングを嗜んでいて、ハーフマラソンの最速タイムは1時間34分だと記憶している。

 スキー歴は長い。高校の修学旅行で滑ったのが最初で、覚えてから数年はシーズンに1回出かける程度だったが、20歳のころに自分の道具を一式揃えてからはシーズン毎の滑走日数は10日を超していただろう。
 結婚後は小遣い制になったために、シーズン毎にゲレンデに顔を出すか出さないか程度になっていたが、3年ほど前から再度スキーにのめり込みだした。
 スキー道具も独身時代のものを全て買い替えて、年間に15日ほどは滑っている。

 昨シーズンは複数のゲレンデで受験をしていたのにも関わらず、受験経験がなかった鷲ヶ岳スキー場で何故バッジテストを受験することにしたのか。
 自分のスケジュールが空いている中で1番早いタイミングでテストが実施されたからだ。
 そのために、シーズンオフにもウイングヒルズで人工スノーマット「PIS*LAB」で滑走したりしていたし、先週の金曜と土曜日に出かけたのも、この受験の準備のためだった。特にモンデウス飛騨位山スノーパークのスクール受講は。
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 この日ばかりはお寝坊スキーヤーも頑張って6時前には起床した。おかげで余裕を持ってスキースクールでテストと事前講習の申し込みを行うことができた。
 何度も訪れていたゲレンデだったがスキースクールの場所を当日に初めて知った。
 事前講習の受講は迷ったが、どこのコースでテストが行われるか分からなかったので受講することにした。結果的にこの選択も重要だったと思う。

 車に戻って着替えると、事前講習までに時間があったので2回リフトに乗った。今シーズンになってからはこのゲレンデのブナ平コースが気に入っているので、そのコースを滑った。
 事前講習が始まる10分前に集合場所に着き、ゼッケンを着けて時間を待った。
 まわりを見ると自分と同じ緑色のゼッケンを着けているのは他に1人だけ。その1人は髭を蓄えて白髪も自分より多かった。50代前半くらいに見えた。黄色のゼッケンを着けているスキーヤーも居た。おそらく1級受験者だろう。

 スキースクールユニフォームだろうと思われるお揃いのウエアを着た2人表れた。男性と女性が1人づつ。女性指導員が2級の担当だった。悪い気がしなかった。彼女は自己紹介で山形と名乗った。事前講習は彼女のお世話になることになった。

 今まで何人かの指導員にレクチャを受けたが、自分は女性指導員の方が相性がいいような気がしていたからだ。自分が女性好きなのは否定できないが、理由は理論ばかりの指導に偏らないからだ。
 スキーは理論的なスポーツだ。だからこそ自分が夢中になっている。だが、教えてもらう立場であれば理論的な指導ばかりされても、なかなか身につかないことも分かってきた。
 理論的なことをよりかみ砕き、時には感覚で説明してもらうことの方が重要であることも。

 早速、もう1人の受講者と3人でクワッドリフトに乗って移動した。リフト乗車中は髭の男性と山形先生が会話を進めていた。
 彼は2級の受験が初めてであること。小学校の4年生と2年生の子供がいることを話していた。そんなことを話しているうちにリフト降り場に着いた。
 朝から気持ちよく晴れていて風もあまりない。ゲレンデトップからの眺望も素晴らしかった。山形先生もテストには良いコンディションだというようなことを話した。

 早速講習が始まった。まずはシュテムターンから。本番の検定はレインボーコースの前半部分で実施されることを知ると、気が楽になった。小回りほどではないがシュテムターンにはそれほど自信がなかったからだ。
 申し込み順でゼッケンの番号が決められていたようだ。おそらく本番の検定はその番号順だと思うが、自分の番号は髭の彼より小さかったが講習内での滑走順は常に彼が先になってくれた。
 一通り説明を受けると彼から滑りはじめた。彼はシュテムターンをかなり軽く考えていたようで、驚いていた。自分から見ていても滑りがぎこちないのがわかるほどだ。ゲレンデ下部で先生からいろいろと指導されているのがわかった。

 先生が手を上げたので自分も滑り出した。2人が待っているところで停まると先生が助言をしてくれた。今日はゲレンデコンディションが良いのでターン開始時の開脚は足を上げなくても、ずらすように開いてください、と。
 少し戸惑った。昨年ある岐阜県の他のスキー場で受講した際にはSAJの岐阜県連では足をリフトすることになっていると指導されたからだ。今年から変わったのだろうか。
 だが、当日のゲレンデコンディションが良好だったので、ずらす方がターンが滑らかになりやすいので、滑りやすかった。

 残りのイーグルコースでさらにシュテムターンの指導と練習をしながら降りていく。第1クワッドリフトの降り場を通り過ぎるとボーダーが増えてくる。
 ラビットコースの入口で先生に続いて自分たちも停まった。大回りの検定はラビットコースの上部で行われるらしい。先生の説明が終わると彼から滑り出す。続いて自分も。
 先生からコースの後半は問題ないのだが、滑り出しの2ターンはもっと板に乗れるようになると良いとのことだった。

 ラビットコースを彼女に続いて降りていく。最後は小回りだ。自分にとって一番鬼門の。
 山形先生が注意ポイントを説明してくれたので、自分は注意深く聞いた。スピードは必要なく等速であればよいこと。雪煙を上げるようなイメージが大事であることを。
 彼に続いて自分も降りると、自分には有益な指摘がいくつかあった。ストックワーク、とくにストックの着く位置を身体から離すこと。ニュートラルになる時に足首が伸びてしまうこと。右のターンで時々身体の正対が崩れてしまうことなどだ。最後の点は先日のモンデウスで大森先生にも言われていたので、さらに気を付けるようにした。

 事前講習では結局第2クワッドリフトをその後2回乗り、同じコースを二回りした。先生が特に重視して指導してくれたのはシュテムターンだった。自分の滑りの変化はそれほど分からなかったが、彼の滑りが変わっていくのがわかった。
 リフト乗車中は相変わらず、彼と先生がざっくばらんに会話をしていた。2人とも地元の郡上市在住らしい。
 会話の中で特に面白かったのは、郡上市にあるスキー場を郡上市民が利用した際の料金の話題だった。子供はリフト券がいつでも無料で、親が同伴した場合は親のリフト券も1000円になるらしい。

 事前講習は受講者が2人だけのこともあって、滑走距離も思っていたよりも多くて疲れた。だが、過ぎる時間が早く得ることも多かった気がする。
 テスト本番が13時集合であることと集合場所を説明されて解散となった。
 自分は疲れたのですぐに休憩することにした。

 ゲレンデに来るときはしっかりとした食事を取らないことも多い。だが、しっかりとしたご飯ものをゆっくりと食べた。それでもまだ本番まではかなりの時間があったので、車で休むことにした。
 昨年のきそふくしまスキー場では検定前に練習しすぎてテスト本番、特に小回りの時には疲れ切っていたからだ。
 車でくつろいでいてもどうしても緊張してくる。何度受けても、だ。練習したくなるが我慢した。

 集合時間の10分前に集まると受験者全員がほぼ集まっていた。髭の彼はお昼時間に滑り込んだと話してきた。
 もう1人緑色のゼッケンを着けた若い男性も居た。2級受験に事前講習は必要ないから不思議ではないが。1級も2級も受験者はそれぞれ3人だった。

 時間になるとスキースクールのスタッフが4人出てきた。検定員の3人がそれぞれ自己紹介をした。その中には山形先生も含まれている。挨拶をしなかった人は女性だった。彼女はカメラを持っている。
 検定の順番が説明された。1級と2級と並行して行われることと、2級と同時に行われる種目が終わった後に再度1級受験者はリフトに乗車して、横滑りと不整地の小回りをテストするようだ。

 リフトに乗っているときに髭の彼が緊張していることを口にした。
 彼は午前中に3級から受験した方がよかったかな、と度々口にしていたことを思い出したので、自分は3級を受験して1回で合格していること。2級は今回の受験で6回目であることを彼に打ち明けた。駄目ならまた練習して受験するだけだということも付け加えて。
 そんな話をしている内にリフトはコースのトップに到着した。

 リフトを降りて指定された場所で検定員を待った。主任検定員が2級のシュテムターンから行うことと種目毎に滑走順をローテーションしないことを説明すると、山形先生があることを補足した。検定中の滑りを動画に撮影するので、どの種目もカメラ前で停止することを。
 検定員が降りていき合図を待った。どの種目も自分がいつも最初になることを考えていると余計に緊張してきた。

 検定員の手が上がったのでスタートした。後ろと周りを見てスタートしたのだが、女性ボーダーが後ろから自分のフォールラインに入ってくる。急ではない斜面のシュテムターンなので外向を意識してゆっくりと滑りたいのに。
 よりによって自分がイメージしていたターンポイントと彼女のコース取りが重なりそうになった。そのことを意識していたせいでターン1回の開脚ができなかったが、心を折らずにカメラの前まで滑りきり停止した。

 次に大回りの検定コースに移動した。コースはほぼ1級受験者と一緒だが、スタート地点が少しだけ横にそれていた。
 検定員が降りて行ったが、ひとつ疑問が残った。1級と2級のどちらが先に滑走するのかが。
 今までの経験からだと1級からだと思ったが説明がなかったからだ。2級受験者の2人に話しかけると自分と同意見だった。

 検定員の手が上がったので1級受験者のスタート地点を見守っていると、1人が滑り出したのでほっとしていた。
 基礎大回りなんてできない、カービングでもいいのかな、と午前講習を受けなかった彼が突然言い出した。
 いいんじゃない、と自分は答えていた。彼のシュテムターンを先ほど見ていたので、彼の言いたいことがなんとなくわかった。事情は分からないが訳アリで2級を受けているのだろう。

 1級受験者の滑走が終わるとしばらく間があったので、緊張してくる。手が上がったので滑り出す。朝1番に山形先生に言われたこと、モンデウスで大森先生に言われたことを意識しながら。
 シュテムターンとは違いそれなりの手ごたえを感じながら、カメラの前に停まった。
 シュテムターンと同じように1級受験者と一緒に残りの2人の滑りを見守った。
 圧巻だったのは、基礎大回りが出来ない彼の滑りだ。高速で切れたカービングターンを見せつけていた。1級の受験者たちよりも気持ちよい滑りに見えたが、ゲレンデ上部から見るのと下部から見るのでは差があるのだろうか。

 このころからトイレに行きたくなってきた。緊張のせいもあるかもしれない。緊張を少しでもほぐすためにも膝と股関節の屈伸をしながら小回りの検定コースに向かった。小回りのコースもほぼ1級受験者と一緒だった。
 1級の検定が始まった。カメラの設置してある場所、ゴール地点が事前講習で聞いていた場所と違った。もし、ゴール地点が彼らと一緒であればコース取りが斜面に対して斜めになってしまうし、真ん中にちょっとした荒踏みもできている。
 不安になって髭の彼に話しかけると、同じように不安に思っているのが伝わってくる。

 1級の滑走が終わってしばらくすると、カメラ係の女性が動き出した。それを見てほっとしながら順番を待った。
 今思い返しても不思議だが、何故か小回りは緊張しなかった。自分で自分に期待していないせいか、それともカメラの移動で安心したのかはわからないが。
 1級受験者の前で不格好に滑っているのだろうな、と思いながらも斜度の変化や雪質の変化を意識しながら等速と体の正対に気をつけながら。無様な滑りを映してくれているカメラの前で停まった。
 2人の受験者の滑りをトイレに行きたいのを我慢してみていた。カービングターンの彼は小回りでも切れていた。

 検定員から2級の種目が終わったことと、検定結果の発表時間と場所を教えてくれた。
 また、興味があれば1級の残りの検定種目を見学が許可されたので、トイレに行ったあとに見学する意思を伝えて、トイレに急いだ。
 トイレから戻るとリフトに乗り、1級が受験しているコースに急いだ。次は横滑りなので興味があったからだ。
 自分が見学できる場所に辿りついた時には、もう横滑りがはじまっていた。
 続いて不整地の小回りも見学した。気が付くと髭の彼はいない。彼も見学したいようなことを言っていたような気がしたのだが。

 1級の受験種目が終わると手持ち無沙汰になってしまった。まだ、結果発表までは時間がある。
 仕方がないので、今日の検定コースで検定種目の滑りをすることにした。
 まずはシュテムターンのコースから。リフト降りてボーダーを見るとどうしても先ほどの検定のことを考えてしまった。タラレバを。今目の前に滑っているボーダーはもちろん、彼女にも責任はないはずなのに。

 大回りと小回りのコースを滑って降りてくると、発表時間が近くなってきたので、指定された時間に向かうことにした。もう、1本くらいリフトに乗れたかもしれないが、駄目だったときには素早く立ち去りたかったからだ。
 指定された場所に着くと先客も何人か居た。その後もぽつりぽつりと受験者が集まってきた。
 するとスキースクールのスタッフがテレビと動画の再生機を運んできた。セッティングが終わると動画を再生しだした。

 覚えのあるウエアが映っている。最初の受験種目の最初の受験者は自分だったからだ。シュテムターンで滑っている。見守っていると確かに1回のターンで開脚は確認できなかったが、他人に見られて恥ずかしいレベルだとは思わなかった。
 引き続き動画の再生が続いていくと少しずつざわめきが目立ってきた。受験者によっては自分の動画をスマホで撮影している人もいる。
 まわりも気になりながら、動画を見ているとすぐに自分の大回りになった。見ていると確かに滑り出しの斜度のある部分でのターンは若干板への踏み込みが甘い気もするが、悪くない気がした。先生の言っていたような滑りだ。

 このころにはほぼ全ての受験者が集まっていた気がする。髭の彼も横に居たので、小回りだけは無様過ぎて見たくないと口にした。
 だが、当然動画は再生され続けているので、自分の小回りも映される。
 心の準備をして小回りを見た。自分の滑りに驚いた。悪くない。自分が思っているよりも特に下半身は柔らかく動いているし、一応小回りになっている。
 見ているうちにひょっとしたらという気持ちになってきた。

 気が付くといつの間にかホワイトボードが用意されていて、そこに印刷された何かが2枚掲示されている。
 遠くから見ると片方には先頭行の1箇所、もう片方には先頭行と最終行の2箇所に赤で何か書かれている。おそらく『合格』の2文字が書かれているだろう。
 どちらが1級で2級なのだろう。だが、見せつけられたあのカービングターンを思い出すたびに、自分のひょっとしたらが仮説に代わり、仮説が淡い確信へと変わっていく。
 動画の再生が全て終わるとスクールのスタッフに促されて、受験者全員がホワイトボードに近づいた。

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2級の判定結果
 自分の名前の行の最後尾に合格の2文字が書かれている。
 2文字を確認した後でもうひとりの合格者の種目毎の点数を見た。どの種目も加点があり、想像通りぶっちぎっていた。何度も自分の不合格な点数も見てきたが、彼ほどの加点を見たのも初めてだ。
 彼の点数は208、自分は195でギリギリだ。だが、この検定でもらえるバッジと合格証は一緒。彼はおそらくすぐに1級を受験して合格できるだろうが。

 スキースクールの受付で合格者の公認バッジ料を支払ってバッジと合格証を受け取った。
 スクール側の事務手続きは山形先生だった。笑顔の彼女に心を込めてお礼を言った。おそらく自分も笑顔だったと思う。
 彼女に自分自身の滑りの動画を見た印象を話した。いかにも2級の合格者らしい滑りだ、と彼女は答えてくれた。

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合格証とバッジ
 SAJのバッジテストの2級が受かったくらいでと思う人が多いだろう。
 だが、子供のころから鉄棒の逆上がりもまともにできないようなドンくさい子供が、そのままアラフィフになったオッサンであったことを汲んで欲しい。
 実際、自分以外に何度も2級に挑戦している受験者も出会ってきたこともある。

 江夏豊の著書を読んで感銘を受けたことがある。彼ほどの大投手であっても反省は成功したときにしないということに。失敗したときには悔しく客観的になれないのが理由らしい。
 誰に取っても自分自身を客観視することは重要だろうが、彼ほどの大投手でもだ。自分ほどのレベルの人間であればなおさらだろう。
 だから、自分自身を客観的に分析するためにもこの文章を今書いているし、書き残しておきたい。

 また、自分が合格できた外的要因にあるBloggerが書いた検定の受験記と対策が役に立ったこともある。彼とは違うがアラフィフの運動神経の悪いオッサンの駄文が、これからの受験者の役に立てば幸いだ。
 上記Blogger以外にもお礼を伝えたい人たちがたくさんいる。

 高校時代の修学旅行で一緒にスキーの講習を受けた人たち。その中の何人かは今でも友人だ。さらにその中の1人は、当時からかなりの腕前だったのにも関わらず、自分が信じられないような失敗をしても笑って見逃してくれていたからだ。
 彼らの存在が無ければスキーに対しての第一印象は決定的に変わっていただろう。

『Feeling Ski School』の関係者。自分のホームである野麦峠スキー場に開設されている特徴のあるスキースクールだ。彼らのおかげでスキーは楽しいという当たり前のことと、生涯スポーツに成りうること、そして、練習次第では当時よりも上手く滑れるようになるかもしれないということを思わせてくれた。

 きそふくしまスキー場の木曽福島スキースクールの加藤指導員と嶋田指導員。加藤先生には3級受験時の講習内で常に2級を目指すように助言してくれたこと。
 嶋田指導員は感性の鈍い自分にも様々な工夫した指導をしてくれた。できれば彼女の前で昨シーズン合格したかったのだが。

 濁河温泉の露天風呂であった67歳でテクニカルプライズを取得したと話してくれたシニアスキーヤー。
 シーズンオフはウイングヒルズで滑走することと、シーズンに入ったらモンデウスのスクールを受講することを助言してくれたからだ。
 彼のようになれるわけはないが、少なくとも彼の年齢まではスキーを楽しめるように歳を重ねたい。

 モンデウス飛騨位山スノーパークの大森指導員。午後からの半日だけの受講だったが、基本のボーゲンから2級検定種目のポイントまでをしっかり押さえて指導してくれた。
 男性指導員にありがちな理論と滑走の見本だけを重視するようなタイプではなかったこともためになった。

 友人の娘でもあり、自分の最年少のガールフレンドとスキーを教えさせてもらった友人。
彼女を初めて連れてきたゲレンデが鷲ヶ岳スキー場であることだけでもちょっとした運命を感じる。
 人に教えることで自分の滑りにも確実に良い影響があったことは間違いない。

 最後に自分の娘。スキーが好きでいてくれて一緒に滑ってくれるだけでも嬉しいが、昨シーズンに上記の『Feeling Ski School』を受講させたら見違えるようなプルークボーゲンを見せてくれた。
 そのおかげで股関節を中心とした下半身の柔軟性は必須であることが理解できたからだ。
 今月末に彼女と一緒に滑る予定になっているが、その日が待ち遠しい。

 2級が受かっても自分の中では驚くほどほとんど何も変わらない。趣味とはいえ、こんなに真剣に打ち込んできたのにも関わらず。
 だが、合格したからこそそれまでのプロセスを客観視できるはずだ。これからも。
 今、確実に言えることはスキーがやっぱり好きだということだけだ。