今夜もテレビを見ていると最後には涙が止まらなくなってしまった。45歳のオッサンが。
『相棒』や『BG~身辺警護人~』にはまっている中年男性はそれなりにいるだろうが、『海月姫』を毎週欠かさずに見ているオッサンは日本中で自分くらいなのだろうか。
涙で滲んだ視界で次週の予告を見たら、ちょっとほっとした。来週がまだ最終回でないことがわかって。
自分の感性が多数派でないことにはそれなりに気がついているつもりだが、それにしてもこのドラマの視聴率は低すぎると思わざるを得ない。
ひょっとしたら今日の視聴率も5%を切るのではないだろうか。もし、フジテレビではないキー局での放送ならば、もう少し視聴率は高いのだろうか。
このドラマの評価が自分の中ではある作品とこのごろ被っている。岡田惠和が脚本した『彼女たちの時代』と。
このドラマもフジテレビ。初回放送時の視聴率は芳しくなかったが、テレビ情報誌などが主催する数々の賞を受賞するなど、一部の人たちには評価が高い。名脚本家の岡田惠和の代表作ともなっている。
自分は再放送で偶然見たのだが、回を追うごとに夢中になってしまった。
『海月姫』はラブコメだ。ラブコメという手法は決して新しいものではないだろう。だが、逆に普遍的な物語の構築方法だ。
作品中で登場人物が安易に死んだり、残酷な事件や事故に出会うことも少ないので、安心して鑑賞できる。また、作り手のセンスに左右されるが受け手に笑いや温か味も提供できる。
自分は10代のころからラブコメが好きだ。ドラマだけでなく漫画や映画であっても。
だが、なかなか興味を惹かれるラブコメに出会うことも少なくなってきた。
自分にとって魅力的なラブコメの条件はふたつある。ヒロインが魅力的であること。そして、作品がユーモアにあふれていることだ。
『海月姫』のヒロイン倉下月見を演じる芳根京子のことは前から好きだ。インスタグラムとツイッターでも彼女をフォローしているほどだ。
また、この作品はユーモアのセンスも光っていると思う。今回は特に『にゃんこスター』が登場したのには驚いた。
『海月姫』も『彼女たちの時代』のように、初回放送後に評価が高まってくれると嬉しいのだが、それはあくまで他人の評価。
来週も待ち遠しいが、いよいよ9話。最終回が迫っているかと思うと寂しくもなってくる。
せめて、最終回の最後まで自分を裏切らずに、楽しませてくれることを願っている。