淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

読んでもらいたい読者

 先週の日曜日に受け取った同人誌を少しずつ配っている。自分が15年ぶりに書いた小説が掲載されているので、読んでもらいたい人たちに。
 全員が読んでくれなくても仕方がないと思っている。あくまで作者である自分の自己満足だから。

 掲載料と、何冊かを購入しているためにある程度の自己負担が発生していることもあって、それほどの冊数を買わなかった。
 また、多く買ってしまうと読みたくないと思っている人たちに、配るような迷惑行為を働くといけないからだ。

 昨日、副業先のラーメン屋でいつも一緒に働いているパート女性に一冊受け取ってもらった。彼女は毎日、本を読む習慣があるほどの読書好きで、日ごろから本のことをお互いによく話題にする間柄。
 今までに何冊か彼女に本を貸したことがある。最近も、彼女に川上弘美の『センセイの鞄』を貸していたほどだ。

 自分にとって本を貸すというのは珍しい。書籍、音楽CD、映画などのDVD、ゲームソフトなどは人に滅多に貸さないからだ。
 理由は返してもらえることが少ないから。自分もいい加減なので、逆の立場でも友人たちに迷惑をかけている。
 どういうわけか、これらのものの貸し借りはお金以上に質が悪いような気がする。

 だが、彼女は生真面目な性格なので、今まで貸した本は全て綺麗なまま返してもらっているし、その作品毎にかならず何かしらの感想を話してくれる。
 しかも、何かのきっかけがある度にちょっとしたお礼までしてくれている。
 そんな彼女に以前、15年前に書いた作品が掲載されている同人誌を貸して読んでもらったことがある。
 今回も彼女には読んでもらいたくて、昨日のお花見の前に副業先まで届けていた。

 今日、副業先に出勤すると店の責任者であるマコちゃんが驚くようなことを言い出した。
 自分の作品が読みたいので、パート女性が読んだ後に貸してもらうことを依頼したようだ。
 マコちゃんの読書歴は自分が知っている限りでは、寂しいはずだ。司馬遼太郎の『竜馬がゆく』、矢沢永吉の『成りあがり』、アントニオ猪木の『燃えよ闘魂 アントニオ・猪木自伝』を読んだことを昔から、よく聞かされた。
 逆説的に言うとそれ以外のものをどれくらい読んだことがあるのかが自分は気になっていたので、素人レベルである自分の作品に何故目を通す気になったのかがわからない。

 実は今回の作品には是非に読んでもらいたい人物が3人いる。2人は女性。そのうちの1人は同人誌を受けったその日に渡した。もう、1人の女性は半年以上会ってもいないし、連絡を取っていない。彼女に会うことが迷惑になるといけないからだ。
 彼女が名古屋で働いているらしい。もし街で偶然にでも出会うことがあったらと思ってはいるが、そんな確率は宝くじが当たるレベルだろう。

 ちなみに、3人目の最後は父親だ。今日、実家に行くときに仏壇に供えるつもりだったが、行くときに車に乗せるのを忘れてしまった。父は生前、自分の書いた稚拙な文章を好意的に読んでくれていたのが懐かしい。そんな父の命日は明後日、4月3日。