9連休最後の日の今日、チャオ御岳マウントリゾートの今シーズン最終営業日。
一昨日の娘とのハイキングの筋肉痛が残っていたので、スキーに出かけるか迷っていた。残り少なくなっている雪に魅せられてはいるが、月曜日からの仕事のことも遊び人と呼ばれる自分でも、多少は頭をよぎったからだ。
昨夜、ベッドに入ったのは20時。目覚ましのアラームはセットしなかった。それで目が覚めなければ、行かないことにした。
だが、3時過ぎに目が覚めた。気持ちが高ぶっていたからだろう。遊び人の面目躍如だ。
暗いなかでスキー道具を車に詰め込んで、家を出た。休日だが、往路の道は高速も下道も空いていた。
インター手前のコンビニエンスストアに入店すると客は居なかった。店員がばつが悪そうな感じで挨拶した。レジ横の揚げ物が陳列棚には何もまだ並んでいなかった。
買い物を済ませるとそのまま高速に乗ると、サービスエリアや道の駅などで一度も休まなかった。
ただ、桜と山桃の写真を撮影するためだけに、車を停めただけだ。開田高原の県道で。 先日、脱輪したことを教訓にして、慎重に運転したがそれでも予定よりもかなり早くゲレンデに着いた。到着時間は6時30分。車を止めると隣の車は車中泊をしているのか、車の窓全てを遮光していた。
お手洗いを利用するためにセンターに行くと、カウンターなどはシャッターが降ろされていた。リフト券もまだ買えなかったので、車に戻って仮眠をとることにした。
気がつくと、まわりが多少騒がしくなっている。駐車場の車はそれほど多くはないが、車中泊していたと思われるスキーヤーやボーダーも滑走の準備に入っている。
自分もスノーウエアに着替えることにした。着替え終わると、コンビニで買ったスティックパンをかじってから、再びセンターに向かった。
今度はシャッターも上がっており、インフォーメーションやリフト券も販売していたので、購入した。
時計を見ると7時20分過ぎ。ゴンドラの営業は7時30分から。ゴンドラ乗場を見ると、人が並び出している。ファーストトラックとはいかないが、まだ雪が荒れていないコースを楽しむことは出来そうだ。スキー板を担いで乗場に向かった。
外に出ると先日よりもまた雪が減っている。センターコースの下部も滑走出来なくなっていることが案内されていたが、納得できた。ただ、乗場までに行く途中に雪解け水が薄い膜状に氷結しているのが、このスキー場の標高を伺わせた。ベース部分でも1800メートル以上ある。夜間はまだ、氷点下になるのだろう。
ゴンドラ乗場の入口で待っていると、人並みが動きだした。時計を見ると30分よりも幾分早い気がした。ゴンドラに乗車中、コースを見渡すと至る所に地表が顔を出している。木々を見ても雪を被っているものは一本もなかった。
ゴンドラを降りて、ゲレンデトップで景色を見ながら体をほぐした。今シーズン最後の一日がはじまる。
前回訪れた5月1日よりも滑り始めた時間が早いこともあって、ゲレンデコンディションは思ったよりも良かった。
雪解けによってコース幅が狭くなっているのは仕方がないが、ブッシュや石が雪面から飛び出しているところが多かった。
気をつけて滑ってはいたが、何回か石のせいでスキー板に傷をつけてしまった。
スノーボーダーを意識しているせいか、今年は最終営業日まで何か所かキッカーがまだ残っていた。キッカーの雪を使ってコースを整えれば、多少板の痛みが減ったかもしれないと思ったが、これはスキーヤーの我儘だろうか。 ゲレンデトップにあるゴンドラ降り場のボードに気になることが書いてあった。このゲレンデの今シーズンの営業が微妙だったことを改めて伺わせる内容だったので、目が留まったので、スマホで記録に残すことにした。 7時30分から滑りはじめ、11時で今日はゲレンデを上がった。今日は途中で休憩も挟まなかったので、本数はそれなりにこなしたと思う。
ゴールデンウイーク最後の日のため、帰りの渋滞を考慮したこともあったが、今シーズンのスキーでまだやり残してあることがあったからだ。
御岳チャオに訪れたのは今日で今シーズン3回目。しかし、今シーズンは一度も濁河温泉に入湯していなかったのだ。
着替えてから、狭い山道を車で降りていくと、下呂市に入ったことを告げる標識が立っていた。御岳チャオは高山市、ほぼ隣にある温泉地の濁河温泉は下呂市になるのだ。これも強引に推し進められた、平成の大合併のひずみのひとつの事例だろう。
市営の露天風呂に到着したので、入口をくぐると番台に誰も居ない。代わりに番台にある掲示が置かれていた。その掲示には次のように書かれていた。『只今管理人は外出中です。料金は入浴後いただきます』と。
脱衣所に入ると他の人の服がない。露天風呂を除くと入湯客は誰も居なかった。広い露天風呂が貸し切りだ。
こんなことは初めてだったので、こっそりと記念に写真を撮らせてもらった。 ゴールデンウイーク最後の日、濁河温泉の露天風呂を貸し切りで楽しむことが出来た。
丸太をくり抜いた戸井からかけ流されている温泉が浴槽に落ちる音に、時折鳥の鳴き声が重なる。浴槽の底が滑って歩きにくいほど、湯中には湯の花があふれている。
肩を出していると、まだ冷気を感じるほどだ。そのために、時折肩まで浸かったりして、ゆったりと秘湯を満喫した。