淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

代筆

 小学校からの友人が何人かいるが、そのうちの1人は介護老人保健施設介護福祉士をしている。
 昨日、その友人が職場に提出する論文の手伝いをすることになった。友人は仕事柄、パソコンを使うことが少ないので、キーボードのブラインドタッチも覚束ない。
 そのせいか、パソコンのワープロソフトを使用して自分が代わりに文章化することを依頼されたのだ。ただ酒を飲ませてもらうことを条件で。
 それほど長い論文ではなかったが、自分にとっても良い経験になったし、勉強にもなった。

 自分はかつて医療法人でシステムエンジニアとして総合病院の電子カルテのメンテナンスなどをしていたことがある。その医療法人は介護老人保健施設特別養護老人ホームも運営していた。それらの施設内でも仕事があったために、多少は介護の現場を目にしたことがあった。

 まず、介護老人保健施設は医療法人でないと運営できないことを知らなかった。株式会社としては介護老人保健施設を営むことが現状の法制度ではできないことも。
 医療法人の一員だったのにも関わらず、自分の無知をまた確認することになった。

 友人の論文のテーマは『ユマニチュード』だった。
 自分がまったく知らなかった単語のために、即席だがインターネットで調べた。
 いくつかのサイトをサーフィンすると大まかな意味をおぼろげながら、イメージを抱くことができた。参考までにわかり易かったサイトを紹介させてもらう。
kaigo.news-postseven.com
 作業の最初に、友人と友人の同僚が今までに書いた論文を見せてもらった。その内容が上司に及第点を貰えなかったために、再度の提出を求められていることも説明してもらった。
 友人の論文はともかく、友人の同僚が書いた論文はワープロソフトもそれなりに使いこなされていて、内容はともかく見栄えがいい。友人に聞くと同僚はMOS *1の資格を持っているらしい。自分は持っていないので、ひょっとしたら、ワープロソフトの知識は同僚の方が優れているのかもしれない。

 2人の論文を読んだ第一印象は『てにをは』の使い方だった。そのことを友人に話すと『てにをは』について聞き返されたので、簡単に説明した。友人は自分よりも多読なので、『てにをは』について知らなかったことに驚いたが、これからはそのことを意識して読書をすれば少しずつ文章力が向上すると思ったので、そのことを素直に口にした。

 2人で話し合いながらひとつの論文を書き上げる。考えていた以上の早さで時間が過ぎていく。だが、自分も夢中になり始めたせいか、苦痛を感じなかった。
 それでも、途中で早くビールが飲みたくなってきたので、作業の方針を変えた。最初に全体的なデザインを描くことにしたのだ。具体的には先に、結論と考察を考えたのだ。その方法が良かったのか、作業の効率が上がりはじめ、何とか論文は出来上がった。

 作業時間は5時間以上。気がついたら21時を過ぎていた。たったA4、2枚の論文を仕上げるために。
 それでも友人が論文の出来栄えを褒めてくれたのが嬉しかった。自分が書いていなのが上司にバレそうだと、言ってくれた。

 その後に呑んだビールの味は格別だった。時々、自分にたかりと茶化す友人のおかげで、気分よく夕食を楽しむことができた。

*1:Microsoft Office Specialistマイクロソフト オフィススペシャリストの略)