淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

五月の朝に似合う曲

 今月もあと四日。今年の五月も過ぎようとしている。
 日曜日だが副業先に出勤しなければならないので、それほど長くベッドでまったりとしてはいられない。
 今の時期、そんな気分の時でも聞くのにぴったりの曲がある。一青窈の『ハナミズキ』だ。
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 最初にこの歌を耳にしたとき、それほど興味を持てなかった。一青窈の曲でも『もらい泣き』の方が、最初に聞いたときからメロディー、歌詞ともにインパクトがあって、しっかり耳に残ったのと対照的だ。
 だが、次第に『ハナミズキ』の歌詞に込められた意味などを知ってこの曲への興味が少しずつ深まっていった。
 作詞した本人から見聞きした訳ではないが、この曲がアメリカで起きた9.11同時多発テロに対しての思いを込めたものであることを知ってからは特に。
 そして、自分の中でこの曲を特別に思うようになる決定的な出来事がある夜に起きた。
 その夜は、今の会社を辞めた元同僚と呑んでいた。居酒屋で軽く場を温めたあとに、はしご酒をした。

 元同僚は、年齢が自分よりひとつ上の男性だ。彼と呑むときははしご酒をすることが多く、2件目以降は女性とコミニケションを取ることが目的の場所を訪れることがほとんどだ。
 彼は自称、熟女好きで若い女性が居るようなキャバクラやガールズバーは好みではないようだ。自分は若い女性が居る店が好みなので、2人の趣向は違う。
 そのせいか、彼とよく訪れたジャンルの店がある。それはフィリピンバーだ。

 自分の中で、フィリピンバーが二度マイブームになった。一度目は今の会社に勤めてすぐのころ。値段もキャバクラなどよりも安いのに、内装なども凝っている店が多い。
 また、フィリピン出身の女性スタッフたちと呑んでいると、キャバクラ嬢と違ってこちらが気を使ったり、気負ったりすることも少ない。それらのことが理由なのか、何となく居心地が良いと感じたからだ。
 だが、1度目のマイブームはすぐに終わる。自分のコミニケションスキルが問題で。タガログ語はともかく、片言の英語すら口にできない自分では、彼女たちとの会話が成り立たなかったことが理由だ。

 だが、2度目のマイブームがやってきた。しばらく足を運んでいなかった名古屋でフィリピンバーが軒を連ねる街、東新町を元同僚と訪れたことによって。
 その時、同僚の彼とお店の女性にカラオケを促された。というり、強要された。ヒトカラ派の自分にとって、人前で歌うのは気が進まない。
 仕方がないので、横に座っていた女性に歌って欲しい曲を聞くと、思わぬ答えが返ってきておどろいた。その曲が『ハナミズキ』だったからだ。日本語の会話もたどたどしかった彼女のリクエストだったからだ。

 ヒトカラでも歌った記憶がないほどだったが、歌い出してみると、自分なりに曲の世界に入り込みはじめたことに驚いた。横で聞いている彼女も何となく歌詞に強い興味を持っているような気がした。
 日本人ではない彼女に、この曲の繊細な世界観を教えてもらった気がしたその日の夜のことが、印象に残っている。