淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

サドル泥棒?

 今日は今の現場の最終日。滞りなく18時の定時に仕事を終えて、地下鉄の駅に急いだ。次の現場の面接が18時30分からの約束になっていたからだ。何とか約束の時間に間に合った。

 相手先の会社の小部屋に通されると、自分に依頼したい仕事の説明を受けた。よくあることだが、事前に聞いていた話とかなりかけ離れていた。
 2か月だけの基本設計だと事前にメールで連絡を受けていたが、来年の5月までプロジェクトに従事して、PMO的なことをして欲しいというのが、向こうの要望だった。
 しかも、相手先の会社は10年以上前に自分が採用試験を受けた会社だったのも、引っかかる。こんなことも今回で二度目。自分が働いている業界の狭さをつくづく感じる。

 電車を乗り継いで、最寄りの駅まで帰ってきた。改札口を出て、自転車置き場に向かった。
 なかなか自分の自転車が見つからなかった。時間が遅くなっていたので、停めてあった自転車の数が減っていたのにも関わらず。
 そんな状況の中、自分のものに似ていた1台を見つけた。サドルが低すぎたし、見た目も少し違っているように見えたが、自分の持っていたカギで開錠することができた。
 明るいところで自転車全体を見ると、サドル以外は自分のもののように見えた。

 サドルの位置が気になって乗り難かったので、高さを変えようとした。すると、サドルが外れた。壊れていたのだ。どうやら、誰かが自分の自転車のサドルと交換したようだ。
 だが、サドルに名前が書いてあった訳でもないので、証明しようがない。警察に届けても、おそらく雑にしか、とりあってくれないだろう。

 サドルだけを買うことも考えているが、どんなものだろう。今の自転車は15年以上乗っているために、それなりに古びているからだ。
 疎遠になってしまった妻から、交際をはじめたころのホワイトデーにプレゼントされたものだというのも、今の自分の気持ちとしては正直、微妙だ。
 別居してから妻にされていることを思うと、彼女との思い出を大事にしたいとは、思えなくなってきているからだ。

 サドルだけを買い替えるか、新しい自転車に乗り換えるか、迷っている。
 しかも、今夜に自転車のトラブルが起きたことも自分にとって何かを暗示しているような気もする。
 ここ、1か月ほどよく思う。今、自分はあるターニングポイントを迎えているのではないかと。

 それにしても、壊れたサドルと取り換えた犯人は、何故自分のものを選んだのだろう。もっと、新しくてきれいなものが、そばにたくさんあっただろうに。
 女子高生や女子大生の自分の隠れファンがいて、自分の何かが欲しかっただけという妄想を、頑張って膨らませてみたが、やはり無理があり過ぎる。
 それよりは、自分を嫌っている誰かに嫌がらせを受けていると、考えたほうがリアリティを感じるのが、少しだけ切ない……。