淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

10年と10歳

 

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昨日参加した講談会。会場は名駅の西口近くだった。
 昨日、久しぶりに講談を聞きに行った。2回目だったが、心から楽しめたのは初めてだった。
 プロの講談師、旭堂南左衛門の演目を鑑賞することができたからだ。前回は彼の弟子たちの噺しか聞いていなかったからだ。
 上方講談協会会長でもある、南左衛門が口にした言葉が印象に残っている。その言葉は、一芸10年。

 知人が講談を初めたのをきっかけに、自分も講談に興味を持つことができた。歴史好きなこともあって、初めて聞いたときも新鮮だったが、やっぱりプロのレベルは全く違うことを、昨日は見せつけられた。

 噺家のプロである彼が言った言葉が、自分にとって重かった。もし、自分が書いている文章、blogはともかく小説が芸であるのなら、文字通り文芸になる。
 自分が人を楽しませられるレベルになるためには、最低でも10年が必要ということになるだろう。
 そう考えると30代に一度自分が筆を置いてしまったことが、残念に思えてきた。

 講談会は16時に開演して、18時過ぎには終わった。その後は一緒に講談を楽しんだ友人と、近くの居酒屋に足を運んだ。
 講談を聞くことも楽しみではあったが、一緒に講談会に参加した友人とお酒を呑むことの方が、この予定が決まってからより楽しみにしていた。

 自分と友人は2人用の小さなテーブルの席に案内された。机も狭いが、隣の席とも距離も数十センチとかなり近い。最初は空席だったが。
 2人で講談やお互いの近況などを緩い感じで話していると、隣にカップルのお客が着席した。2人とも20代に見えた。
 女性は見るからにいい女。対して男はその女性に見合っていなかった。首筋が伸びでいるTシャツを着て、眼鏡をかけていた。自分が言うのもなんだが、イケていないタイプの典型だった。

 彼女の身なりはお洒落で持っていたライトグリーンのハンドバッグからセンスの良さを伺うことができた。
 会話も弾んでいるように見えなかったので、キャバクラの同伴かと最初は思ったほどだ。
 だが、すぐに思い直した。男は見栄を張るもの。同伴であれば、もうちょっと落ち着いた感じの良い店を選択するはずだと。

 彼女の素敵なハンドバッグの下にメニューが置かれていた。自分はそのメニューを見て注文をしたかったので、話しかけたことがきっかけで、4人での会話が始まった。
 酔った勢いで友人と自分が2人の関係に会話を向けた。2人がプライベートでの付き合いであることがわかった。プレステ4のあるオンラインゲームで知りあったことがきっかで、2人が昨夜一緒に自分たちの隣でお酒を呑んでいたのだ。

 さらに、驚くことに彼女は神戸在住。ぱっとしない男のためにわざわざ新幹線で名古屋に来たらしい。
 その話を聞いた2人のオッサンは今からプレステ4を買いに行こうかとういう、冗談を飛ばしたほどだ。
 自分たちのノリが良かったせいもあるかもしれないが、2人はもっと詳細なお互いのプライベートなことを話してくれた。彼女の方が年上で30歳、彼氏の方が年下で20歳であることまで。
 友達以上恋人未満のように見えた10歳差の2人。店を出たあとの2人がどんな夜を過ごしたかを考えると、微笑ましくもあったが、気になって仕方がなかった。