平成30年7月豪雨の災害ボランティアに、昨日に続いて今日も参加した。参加場所は昨日と同じ、関市の上之保地区。
昨日の炎天下の作業で体は疲れていた。今日は目覚まし無しで起床できなかったら、参加を辞めようと考えていたが目が覚めた。少し重い体のまま、車に乗った。
今回の災害ボランティアの参加者には『有料道無料措置』が取られていることを知っていた。だが、昨日は使う気にはなれなかった。建前とはいえ、ボランティアは手弁当なのが原則。ボランティア参加者が利用する道路使用料金を被災者や被災地の復旧に割り当てた方が良いと思ったからだ。
だが、一晩にして考えは変わった。一日だけの参加ならばともかく、何回か参加する人たちには便宜を払った方が良いのではないかと、実感したのだ。自分の体の疲労感から。
高速を使用すれば、運転の疲労も軽減されるので現場での二次災害や現場までの往復時の交通事故のリスクも下がる。
さらに、ボランティア参加者に便宜を図ることは、被災地への復旧に役立つはずだと素直に思えたからだ。
昨日よりも道中、渋滞していたこともあって幾分疲れて現地に到着した。受付を済ますと、ボランティアセンター側では大工と軽トラックを強く望んでいた。
こういう際に大手のレンタカー会社が、気を利かせてくれることはないのだろうか。
もし、無償提供してくれるようなことがあれば、ボランティア参加者はともかく困っている被災者へは強くアピールできるはずなのに。中途半端なテレビCMやネットへの広告よりも費用対効果が望めるのではないだろうか。
今日の作業チームは昨日と違って6人全員男性。年齢構成も上は60代から下は20代までバランスもよかった。
リーダーは50歳らしかったが、実年齢よりも若かった。趣味がマラソンらしく直近でもウルトラマラソンを走ったばかりだったそうだ。
しかも、自宅地区の消防団にも所属していて、実に頼もしかった。
今日の作業場所は2カ所。両方ともある民家だった。
一軒目は納屋にある玄米の貯蔵庫が水に浸かってしまったために、廃棄する作業の手伝いだった。
作業に取りかかると玄米が腐りはじめていたので、匂いを発臭させていた。甘酒のような臭いだった。
男性ばかりだったので、気をつかわなくても済むせいか驚くほどの早さで作業が終了した。 二件目は消毒された軒先の掃除と、浸水した食器の片付けだった。二手に分かれて作業をしたが、自分は食器側を担当した。
木箱や段ボールに収まったままで未使用な食器を、取り出してブルーシートの上に並べて乾かせるようにするのが作業の詳細だ。収まっていた木箱や段ボールがわかるように近くに置くことにも、気を配った。
この作業はそれほど体力を使わなかったが、なかなか捗らなかった。箱の中まで水が染みていたために、食器を包んでいた紙が食器にまとわりついて剥がしにくかったからだ。ゴム手袋をして作業をしたが、すぐに手が泥だらけになった。
この作業は単調なこともあり、ボランティア参加者同士や、家のご主人とも時折雑談しながら手を動かした。会話の内容は興味深いことが多かったが、家主夫婦の結婚生活と自分の生きた時間がほぼ一緒だったことが、一番印象に残っている。夫婦が結婚したのと自分が生を受けた年が一緒だったのだ。
なんとか、ボランティア活動時間の12時30分までに両作業とも終了した。 センターに戻ると、ボランティア参加者に様々な飲食物が提供された。自分は遠慮なく西瓜とかき氷を頂いた。考えたら、西瓜もかき氷も食べるのは今夏初めて。一緒に作業した方たちと会話しながら食べたせいか、美味しく感じた。食べているときまで、彼らに少し連帯感を自分は感じたほどだ。
今夏、今日食べたものよりも美味しい西瓜とかき氷を、味わえるだろうか。