淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

父親の仕事

 実家から、歩いて数分のところに広い更地ができた。元々はある会社の社宅が4棟あったのだが、取り壊されたからだ。
 その社宅は自分が物心を着いたときには建っていた。当時は会社ではなく、旧電電公社
 壊された時のオーナーはNTTグループのある会社だった。

 社宅は独身寮ではなかったので、多くの世帯が住んでいた。当然、子供も多く自分が通っていた小学校に多くの同窓生がいた。
 家が近かったこともあり、そのうちの何人かとは友達になったが、今ではほとんど交流が途絶えている。
 公社、及び会社の方針から従業員の転勤が多かったために、引っ越しで友人と距離が出来てしまうことが原因だと思っていたが、このごろはそれだけでも無いような気がしてきた。
 もちろん、すぐに会えないことは友人、恋人同士や家族でも溝ができる理由のひとつではあるとは思うが。

 自分が今の職種になってから、思い知らされることがある。仕事柄、大規模な会社先で働くことがほとんどだ。
 当然客先の社員とも、最低限はコミュニケーションを取らなければならない。望むか望まざるかを別にして。

 人に人格があるように会社や各種法人にも性格があり、そこに属している従業員にも共通する何かを感じることがほとんどだ。
 大人になれば、プライベートな時間よりもオフィシャルな時間の方が多くなる。当然、人格に及ぼす後天的な影響も、私的な自由時間で起きたことよりは仕事での経験の方が受けやすいだろう。

 屁理屈かもしれないがそういった理由で、自分にとって名前を聞くだけでも不愉快になる会社がいくつかある。
 それらの会社は、自分が実際にその会社内で働いた経験が元になっている。
 そんな会社の商品を、消費者となったときにはできるだけ避けている。
 また、そんな客先のプロパー社員とは情を交わすこともあり得なかったし、これからもおそらくないだろう。

 働く組織によって内面的に多大な影響を受けるのであれば、その家族にも影響は波及するだろう。
 自分と素敵な距離感で長年付き合ってくれている友人たちは、上記のような会社に勤務していた父親を知らない。偶然かもしれないが。

 自分は娘と一緒に住んでいないために、それなりの距離感がある。それでもこのごろは、会うときにはほぼ自分の仕事のことを聞いてくる。その度に自分ははぐらかすのだが。そのうちにきちんと説明するべきだとは、思ってはいるものの。
 娘にも長く付き合ってくれる素敵な友人が出来ることを望んではいるが、それはもちろん本人が決めることだ。