淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

男女平等

 今朝も冷え込んでいた。自宅から自転車に跨がり、ペダルを漕ぎながら空を見上げると真っ青な空。風もなく絶好のスキー、スノーボード日和。
 無性にスノーボードがしたくなってきたので、心の中で呟いた。したい、したい……、と。口に出ていたら間違いなくアウトな人だろう。

 冬の朝のいいところは、通勤途中に自転車で暴走しても、駅のホームを全力で走っても汗を欠きにくいこと。夏よりも冬の方が、通勤時間が短くなっている気がする。
 それは自分だけでもないようで、駅の構内やホームを急いでいる人を冬の方が良く見かける。寒くて布団から出るのが億劫なこともあるのかもしれないが。

 今朝、駅の改札を通ると自分の前を走っている2人の女性を見かけた。彼女たちにつられて自分も走り出して、2人を抜いてしまったが、再度2人に追いつかれてしまった。
 毎朝利用している自宅からの最寄り駅は、高架駅にするための工事中。そのせいで、改札からホームまでも遠くなっているし、駅構内の中でも不自然な場所に二カ所も遮断機がある。走っていた自分はその遮断機に遮られてしまったのだ。

 遮断機の向こうに自分が乗りたい電車が滑り込んできた。その瞬間、どんなにダッシュをしても見えている電車に乗れないことは経験上、わかっていたので諦めた。今まで何度も挑戦したが、電車が自分を待ってくれたことはなかったからだ。無情にも。
 だが、自分に追いついた2人の女性は違った。警報器の音が鳴り止み、遮断機が上がるやいなや走りだした。ひょっとしてという気持ちと、無理だろうという気持ちが入り交じったまま2人を見ていた。
 自分が通勤に使っている電車の車掌のほとんどは男性なので、自分のように女性に甘い男であればひょっとしたらひょっとするかもしれないと、考えていた。

 彼女たちがホームの乗り場に着いたときは、まだ電車は動いていなかった。扉は閉まった後だったが。
 電車が動き出すのか、扉が開くのかを固唾を呑んで自分は見守っていた。
 扉は開かずに、ゆっくりと電車は動き出した。彼女たちが立ちつくしている後ろを自分は通り過ぎた。

 彼女たちはその電車に乗れないと遅刻になるのだろうか。自分は次の電車でもなんとか間に合うが、できればその電車に乗りたかった。オフィスに余裕を持って着くといった優等生のような思想ではない。その電車の方が自分の乗る駅から近い駅が始発なので、後の電車よりも多少は空いているからだ。

 終着駅で降りて地下のホームから地上に出ると、ビルの谷間から見えた空には、何故か薄雲が広がっていた。それでも、仕事に行くよりはゲレンデに行きたい気持ちは収まらなかった。
 こんなにスノーボードがしたくなるなんて、初めてのことだ。