淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

『新栄』ではなくて『新栄町』

 午前中は自社用のために、現場に出勤しなかった。自社用とは、会社の健康診断でメタボ予備軍と判断されたために受けた、特定保健指導の結果報告だ。担当の管理栄養士とは11時に約束をしたので、朝は幾分のんびりできた。
 雨上がりの暖かい朝に惰眠を少し楽しみ、洗濯物を干してから、家を出た。

 最寄りの駅までは自転車で向かうことが多いが、今朝は徒歩で向かった。裏路地を歩いていると、ある民家の庭先が気になった。春の花が目に飛び込んで来たらからだ。雨上がりの庭に、曇り空の下でも菜の花と梅の花が映えている。確実に冬が終わりに向かっているのを感じずにはいられなかった。

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曇り空なのに菜の花も梅も映えている。
 通勤時間には運航していない急行電車に乗ると、車内は閑散としていた。シート席にちらほら、乗客が座っているだけだ。
 自分も気兼ねなくシートに広く腰かけた。急行電車のために、終着駅までの停車駅数は3つ。毎朝乗車している各駅停車に慣れているせいか、あっという間に終着駅に着いた気がした。

 今の現場へはこの終着の駅から歩いて向かうのだが、今日は違う。地下鉄に乗り換えた。隣の駅に向かうためだ。
 地下鉄、東山線に乗り換えた。名古屋市営の地下鉄では、1番のドル箱路線の。
 隣の駅で降りて、初めて気がついたことがある。気が付いたこととは降りた駅の名前のことだ。自分が降りた駅は『新栄町』。今まで自分は、『新栄』だと駅名をずっと勘違いしていたのだ。しかも、その駅は思い出深い駅なのに。大きな思い出だけでも3つほどある。

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今日までずっと、『新栄』だと思いこんでいた。
 ひとつは、小学生のころの話だ。ある地元ローカル局の視聴者参加型番組にクラスメイト4人と出演したことがある。そのローカル局の最寄り駅が、『新栄町』だからだ。
 4人中の3人とは未だに交流があり、時折グラスを傾け合う仲だ。

 ひとつは、20代後半のころだ。自分に女子大生のガールフレンドがいたことがあった。彼女の通っていたのが、この駅近くの短期大学だったのだ。
 彼女と名古屋港水族館でデータをしていた時のこと。彼女の機嫌が突然悪くなり、デートの途中で帰ってしまった。その後、彼女には会ってもらえなくなり、未だにその時の真相は謎のままだ。
 このエピソードは今までほとんど、人に話したことがない。

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ガールフレンドが通っていた校門の前を通った。
 最後のひとつは、30歳から35歳までの話。その当時、自分は今の職種に就いてから、初めての会社に勤めていた。
 その会社の所在地が当時は、『新栄町』だった。10年ほどむかしになるので、何階かは忘れてしまったが古いビルの割にお手洗いや共同の給湯室の掃除が行き届いていたせいか、きれいだったのを今でも覚えている。

 そんな思い出の街で、数か月ぶりに会った管理栄養士のマキちゃん(仮名)に、結果を報告すると、なんとか褒めてもらうことができた。
 気分を良くしたまま、早めに昼食を取った。初めて入った店でカレーうどんを食べたが、記録に残るような美味しさだった。出汁は辛いのだが、辛さに角がなくまろやかだった。麺はほどよく腰があり、旨味充分おの出汁にも合っていた。
『新栄町』にまた、素敵な思い出が加わった。
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うどんのメニューのようには見えないかもしれませんが、カレーうどんです。