木曽福島の宿に泊まって目が覚めると、昨夜は雪だったようだ。宿の部屋から見える近景には雪がなかったが、遠くの山々を見ると、雪化粧していた。
素泊まりだったので、朝食を買い求めるために木曽福島駅最寄りのコンビニに立ち寄った。駐車場に入ってくる車の何割かは、雪をまとっていた。
コンビニで買い求めたシンプルな弁当と味噌汁を食べ終えると、ホームゲレンデである野麦峠スキー場に車を走らせた。
国道を走っていても、久しぶりに道路脇に雪が見えた。国道から薮原、上高地方面へ向かう県道に入ると車道にも雪が目立ってきた。途中、除雪車が作業していたほどだ。
雪道の運転は気を使うが、暖冬傾向が続いている今シーズンのこの時期に、降雪があった喜びでハンドルを握っていてもテンションが上がってきた。
境峠の手前から冬タイヤでないと危ない状態となり、ゲレンデの駐車場に着くと真っ白な平原が広がり、その脇に数少ない車が止まっていた。
自分が駐車場に到着した時間は9時過ぎ。自分の車に続き、左側にすぐに車が停まった。その車を入れて数えても、14台しか車はなかった。のんびりした、まさに野麦モードになりそうな予感が朝一番から漂っていた。 宿で既にウエアに着替えていたので、靴をスキーブーツに履き替えるだけで素早くゲレンデに向かうことができた。ゲレンデベースでも20㎝ほどは雪が降ったようだ。
朝のゲレンデには霧がかかり視界が悪かった。そのせいで、ゲレンデトップまで昇ることができるリフト、スカイラビットの運転開始が若干遅れた。
クワッドリフトに乗り、ゲレンデの中腹から滑りだすと降った雪は湿り雪で、滑りにくかった。
下まで降りてくると、スカイラビットの運転が開始されたので、ゲレンデトップまで上がった。 ゲレンデトップ付近でも雪は重かった。さすがに、3月の雪、いかにも春の雪らしい。それでも、今年のような暖冬だったシーズンの終盤に降雪に恵まれたのはラッキーなのだろう。
昨日の1級受験の疲れに、さらに春の重い新雪を滑ったせいか、すぐに足が重くなってきた。
いつもよりも早い、13時過ぎにはスキーからスノーボードに板を履き替えて、初心者コースのバンビゲレンデに向かった。平日は、稼働リフトが少ないために初級者コースだけをフォローするリフトが動いていないので、自分のスノーボードのレベルでは初心者コースしか滑ることができないからだ。
昨年、スノーボードを買ってから一度もワックスを塗ったことがない。スキー板にはシーズン終盤に向かうほど、割とこまめにワックスをかけるのに。
理由はスノーボードが走ると怖いと思っていたからだ。だが、その考えが今日変わった。今日のような湿り雪だと、スノーボードでもターンがしにくいし、板の走りが一定でないと滑りにくいことがわかったからだ。
少しずつ、スノーボードの技術もステップアップしているのだろう。