撮影した写真をInstagramとオリンパスのウエブフォトギャラリーに、時折投稿している。撮影した写真を他人の目にさらすことがカメラ技術の向上に繋がると、何かで読んだからだ。
Instagramでは、一度海外のユーザからコメントをもらったことがあったが、その時は驚いた。インターネットがボーダレスなのは理屈では理解していたが、肌身で感じたのは初めてだった。まさに、『WWW(World Wide Web)』。
今週、新しいレンズで撮影した写真をオリンパスのサイトに投稿したところ、会社側の判断で非公開にされた。
メールでそのことが連絡されてきたので、その文面を一部以下に転記する。
‘弊社は医療・健康に携わる企業であるため、たばこ・喫煙やその他健康を害するイメージが被写体の写真は、フォトパスでは非公開とさせていただいております。’ 送られてきたメールと写真投稿サイトの規約に何度か目を通すと、訳がわからなくなってきた。今回の写真が非公開にされたことよりも、今後の投稿ではどのような写真が問題なくて、どのような写真が非公開にされる可能性があるのかが、わからなかったからだ。
オリンパスに別件の用事があったこともあり、そのことを電話で聞いてみた。
自分にメールを送ってきた担当者と電話で話したが、全く納得がいかなかった。先方は自分に対して、公開基準について説明を果たしたというが、こちらは全く理解できなかったから。ふんわりとした説明で具体性に欠けていたと思う。
担当者の会話によるとナイフ、銃やライフルなどの写真も煙草と同じように非公開にするらしい。
だが、お酒はお祝い事や人が集まっている会などの場合には公開を認めるようだ。
それらのことを具体的に規約に謳ったらどうかを提案すると、できないとはっきりと言われた。明確な理由は説明されなかったように思うし、あったとしても自分が理解できていない以上、伝わっていないのと同じだ。
また、写真が非公開になった理由について、本日中により詳細なメールを送るつもりだったと担当者は口にしたが、16時近くになった今も、そんなメールは届いていない。
自分が一番気にしているのは、アートへの制限だ。写真を撮り始めたばかりの自分の作品に大層な価値があるとは思っていない。ただ、自分が撮ったあの写真には煙草を肯定しているメッセージ性は微塵もないし、そのように受け取る人はほとんどいないという自負はある。
それにも関わらず、芸術に関わる様々なジャンルで魔女狩りのように、些細な理由で様々なアートの発表が制限される世の中の流れに対して、ただただ危惧しているだけだ。
表現の自由が少しずつ、損なわれ初めていると感じるために。