今回のタイトルでやましいことを想像した人は、世代が限られると思う。自分と近く、世間的からは既に若者と呼ばれる年令ではないだろう。
自分が10代から20代前半のころはアルファベットの3番目である『C』という文字に、やたら過剰に反応していた。
TVドラマの『毎度おさわがせします』や『夏・体験物語』が放送されていたころだ。両作品のおかげで、中山美穂が人気を集めていたがタイプではなかったので、友人や同級生の何人かが部屋に彼女のポスターを貼っていたのを、怪訝に思っていたことを覚えている。
彼女はその後に芥川賞作家と結婚し、離婚する人生を歩むことになると、ファンの中の1人でも想像できただろうか。
『CtoC』という言葉を初めて強く意識したのは、今から20年ほど前。ヤマト運輸で宅配便のセールスドライバーをしていたころだ。
この会社に勤めていたころのことを書き出すと、収拾が付かなくなってしまうので、ポイントを絞って筆を進めたい。あまりにも過酷な労働環境、あまりにも特異な人間関係の中で働いていたからだ。
今から思い返しても限りなくブラックな会社だとは思うが、所属している従業員数では上から数えた方が早い会社ではあったこともあるだろう。
中途入社の社員に対しても、割としっかりとした入社研修があったのには驚いた。期間は3日間であらゆるベクトルの情報を座学で学んだ。
そんなカリキュラムの中で、『CtoC』をいう言葉を学んだのだ。会社の指針として、『BtoB』よりも『CtoC』を強く意識していることも説明された。
当時、世間では『CtoC』という言葉はまだそれほど認知されていなかったと思うが、時代とともに今では広く使われるようになっている。
ただ、その言葉が持つニュアンスは変わってきていると思う。言葉は生き物だから当然といえば当然だが。
変化のきっかけはインターネット社会になったこと、ここ数年のSNSの普及率の高まりがその流れを加速させていると考えている。
20年前には、アメリカの大統領がTVや新聞などのメディアを通さずに有権者に対してメッセージをダイレクトに送ることなどは考えられなかったことだろう。
SEをしていることもあって、新しいSNSが登場すると使い方などの情報を知人友人たちから聞かれることは多かったが、答えることは少なかった。正確に言うと、答えることができなかった。
SNSに対しては懐疑的だったし、好意を抱けなかったから使うものは限られていたし、使い始めるのも世間に比べると遅い方だったからだ。
LINEですら、使いだしてからどれくらいになるのだろう? まだ一年ちょっとではないだろうか。
それでもtwitter歴は意外に長い。友人たちと酒蔵開きに参加して酔った後にメイドカフェへ立ち寄ったことがきっかけだった。その時に接客してくれたメイドさんが、自身をフォローして欲しかったために、皆にtwitterのことを教授したのだ。
興味深いのは、その時のメンバー全員がSEだったのにも関わらず、誰1人としてtwitterを使っていなかったことだ。
若い女性が丁寧に教えてくれたのにも関わらず使いこなせないまま、退店したメンバーも居た。
その中の1人と今夜、会うことになっているがその友人は今でもtweetしていない。