ポートレートを撮るのは好きだが、ここのところ何かが自分の中で納得いかないことが多かった。原因があるはずだとは思っていたが、なかなか原因を発見することができずにずっとモヤモヤしていた。
だが、ようやくその原因がわかったが、まずはその結果の写真を掲載したい。 ポートレート、いや写真を撮らない人でもわかる人ならわかるのではないだろうか。自分が撮った写真を今春からはこのblogに毎日載せているが、掲載したポートレートの中で群を抜いていることが。
自分でもシャッターを切った瞬間に、しっかりとした手応えがあった。
自分がスランプに陥っていた原因は極めてシンプルなこと。自分の真剣さが、ただ足りなかったことだけ。
ポートレートの被写体は人間。カメラマンである自分も人間でお互いに感情がある。
自分が真剣でなかったら、モデルもそれに答えてくれないという当たり前のことを、昨日あるカメラマンから教わった。下記の講座受講を通じて。
www.street-academy.com
このblogには大人の事情で掲載できない写真がある。その写真は産まれて初めて参加したカメラ量販店が主催した撮影会で撮った写真だ。その中には自分で見ても、他人から見ても良い作品が意外にも多かった。
そのことをビギナーズラックだと最近は考えていたが、その考えは間違っていたように思う。
自分で言うのもなんだが、あの日あの時の自分は真剣にカメラのシャッターを切っていた。
初めてのポートレート撮影会への参加だったことももちろんある。だがそれ以上に、あの頃はまだ自分の持っているカメラの操作も覚束ないほどだったのにも関わらず、最新のカメラを借りたために真剣にならざるを得なかった。
自分がまとっていた真剣な雰囲気が、モデルに伝わったのだろう。撮影は囲みで行われたが、一瞬一瞬ではカメラマンとモデルが1対1になるはずだし、カメラマンの真剣さが足りなかったら、モデルが1対1にもなってくれなかったかもしれない。
先月、友人を誘って別のカメラ量販店の撮影会に参加した時のことを振り返ると、思い当たることがある。
午前中に、自分はあるモデルに怒られたのだ。そのことについて、自分は釈然としなかったが、今となっては理由がわかる。
自分の持っているカメラと操作が近い機種をメインカメラとして借りていたこともあって、どこか力を抜いていたことが彼女に伝わったのだろう。
午後からは、自分が使いたかった他のメーカーのカメラを借りた。借りたカメラの性能に惚れ惚れしたこと、指導を受けたカメラマンが憧れの人だったこともあり、いつの間にか真剣になっていた。
当然、午前と午後で撮った写真の質は全く違う。
カメラで写真を撮ることはもちろん趣味。ただ、趣味だからといって、力を抜いていては結果がついてこないので、本人としても面白くない。
真剣になれるような趣味を見つけることができたのは幸せなこと。しかも、それがひとつやふたつではない自分は、どんなに幸せなのかを、気がつくことができた。