昨日の夕方、春節が始まったことを肌で実感した。
仕事を終えて電車に乗った時に。いつも以上に車内は混雑していた。
乗車した電車は中部国際空港駅発の特急。一駅、歩いて隣の駅から乗車した。
車内にはトランクを持ったお客がいつも以上に目立った。客同士の会話などから、お隣の国から来ていることを伺わせる乗客が多かった。
自分が今、乗り換えの駅にしている金山駅に電車が着くとほとんどの乗客が降りた。自分も改札を抜けると、その光景に驚いた。
その原因がプレミアムフライデーだけでないことは、トランクを持った多くの人が証明していた。 お隣の国、中国では新型コロナウイルスが流行の兆しを見せており、WHOも注視しているようだ。昨日現在ではまだ、緊急事態宣言は出されてはいないが。
同一日である昨日に自分はある勧告を受けた。エンドユーザから直接仕事を受託している大手ベンダーの現場責任者に別室へ呼ばれて。
責任者は自分に切り出した。くしゃみをよくしているようだが風邪を引いているのか、と。
残念ながら重篤な風邪に罹患していなかった。医者から風邪とはっきりと告げられているような状況だったら、胸を張って仕事を休む。
責任者は続けた。自分の真後ろの島席に、くしゃみが気になっている人物がいるので気をつけて欲しいと。
小柄ではないせいか、声だけでなくくしゃみも小さくはない。少しは自覚もしているので、気をつけてはいたのだが。
隣や向かい合った席に座っている人物に迷惑をかけないように、くしゃみの度に後ろを向いていたことがかえって仇になってしまったようだ。
後ろだけでなく下を向いていたし、口に手も当てていたのだが。
対策として、マスクをするように言われたマスヲ。マスクは責任者の会社が用意するとのことだったが、一転して自分が負担することになってしまった。
昨日の帰り道、ドラッグストアでマスクを買い求めた。多枚数入りの箱で販売されているサイズに大きめがなかったので、一瞬は躊躇したが手に取ってレジに向かった。
顔が大きくて得になることは今までに何かあっただろうか、トホホ。
自分が勧告を受けた後に同じ場所に、自分と一緒に働いているメンバー二人が、突如に集められた。
現場の責任者が自分と人に対して、あることをヒアリングするためだった。
その内容とは、チームにメンバーを追加するかの相談。責任者なのに、そんなことも自分で決められないのかと、内心では思っていたが、他の二人はどうだったのだろう?
所属している会社に立腹している自分。次の仕事の目処が立ったのならば、明日にでも今の現場を去るつもりであることを、他のメンバーは知る由もない。
結果、増員を拒否する決定はなされた。そのことが彼らにどんな影を落とすかは、まだ誰にもわからない。
ほぼ同じ路線、同じ電車で通っているエンジニアがほとんど。今、海外から来た旅人と接することをリスクと考えるのは、神経質過ぎるのだろうか。
ウイルス性の病気に罹患する可能性だって、ゼロではないはずなのに。
あまり、幸福な想像ではないが。