淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

好意は返ってくる?

 今日、帰宅途中の乗換駅で電車に飛び乗ると後ろから肩を叩かれた。
「落ちてましたよ」と声をかけられた。振り返るとマスヲより20歳くらい若い男性にmanacaを差し出された。
 私が礼をゆっくりいう間もなく、彼は電車から降りて行った。
 manacaが無いと改札は通れないので、落とした場所は改札を通り過ぎたどこかだろうが、さっぱり心当たりはない。
 こちらが乗っていた電車は準急でその次の電車は各駅停車の普通だったので、彼は普通電車に乗らなければならなかったのだろう。
 電車もあと1、2分で発車するタイミングだったのにもかかわらず、こんな心遣いをしてくれるなんてありがたくてしょうがない。
 お礼の言葉が言い足りないこともあって、このblogで言わせてください。
「ありがとうございました、大変助かりました」と。
 実はマスヲも2、3カ月前にTOICAを交番に届けたことがある。
 朝、現場近くの地下鉄の階段を道路まで登り切ったところに落ちていました。
 始業時間ギリギリなこともあったと思いますが、マスヲの前後に10人以上は通り過ぎましたが誰も拾いませんでした。
 特別な善人でもありませんが仕方なくTOICAを拾ってまず、現場に向かいました。
 とりあえず、始業時間前に事務所内に入ることができたのですが、そのままチームリーダーのところに向かいTOICAを拾ったので交番に届けるための許可の是非と近くの交番の場所を伺いました。
 許可はともかく、チームリーダーはマスヲの会社から見ればひとつ上の元受会社で現場近くに自社の事務所を構えているために土地勘があると考えたからだ。
 そんな会話をしていると横からチームのサブリーダーが口を挟んできた。
「淡白さんが交番に行く間の時間に誰が仕事をするの? 代わりに設計書を書いてくれる人いるの?」と。
 その会社の社長が中国人のこともあってかサブリーダーは中国人だ。
 10年ほど前ははっきり言って中国人をひとくくりにして嫌いだと思っていた。
 だが、今の仕事を続けているうちに、中国人をひとくくりにして判断するようなことが減ってきた。
 ひとりひとり向き合って話してみると気が合う人もいるし、合わない人もいる。ただ、確率的に生まれ育った文化が違う分だけ価値観が一致しない可能性が高いために、気が合う人が少ないくらいのだろうと思っている。
 また、日本に来ている海外の技術者はマスヲよりは皆あきらかに技術力が高く、助けられることが多いからだ。彼らは技術者として必要な高度で専門的な知識を現地で積んで、来日しているからだ。
 サブリーダーのこともそれまではわりと好感をもっていたのだが、この一言でかなり幻滅した。
 リーダーからは近くの交番に心当たりがないことを聞き、さらに落胆した気持ちで事務所を出た。
 それでも交番へ行くことは許可された。
 スマートフォンで近くの警察署に電話をかけた。
 すると事務所から5分ほどのところに交番があるとのことだったが、今はだれもいないとのこと。
 電話に出た女性の担当者が続けた。
「○×町の交番まで持ってきて頂けないでしょうか」この一言にマスヲの怒りは爆発してしまった。
 現在地から歩いたら30分近く、○×町の交番まで地下鉄で2駅近くかかる。
「交通費出して頂けるのか」と聞き返した。
「すいません」と想像通りの返答。
 怒りが収まらないので今までにそう言った意見が無かったかを聞くと、担当者個人では今までにはないと言い切った。警察署内でこういった事態のことを議題にして話しあったりしないのかと、続けても暖簾に腕押しの状態でこちらが単なるクレーマーのような気がしてきた。ますますバツも悪く感じてきた。
 そんな会話を続けていると近くの交番に係りのものが到着したことを伝えられた。
こういった事態が起きたときの改善を上職にお願いすることを伝えて電話を切った。
110通報ではないので電話代だってこちらが負担だ。
交番に届けると、スイマセンと年配の担当者が一言謝ってくれると気持ちが急に収まっていった。
 担当者は定年後にボランティアで働いているという。現役時代は現場側ではなく事務方だったそうだ。
 警察はいろいろと問題も多いし、遅れているところも多くて申し訳ないと言葉を重ねて頂いた。
「予算がないんですよね、皆さんが思っているより警察って」としみじみ言われると、なんとなくそんな気になってしまった。
 そのあとも少しだけ彼と世間話をして事務所に戻った。
 TOICAを拾ったときより、少しだけ気持ちがよくなって現場の事務所に戻ったのが懐かしい。