昨夜、『オールナイトニッポンPremium』を初めて聞いた。思春期はラジオのAM放送にどっぷりはまっていたので、『オールナイトニッポン』も夢中になって聞いていた。
印象に残っているのはデーモン小暮と鴻上尚史。当時、デーモン閣下はよく知っていたが、鴻上尚史のことは番組を聞くまでは全く知らなかった。
今では彼のことを鬼才な文化人だと敬意を持っている。中でも彼が戯曲及び演出を手掛けた舞台を鑑賞するたびに感銘を受けてしまう。
だが、パーソナリティを務めている番組を聞き始めたころはどうして著名だったのか、恥ずかしながら全く理解していなかった。
オールナイトニッポンのパーソナリティに選ばれたのだから、それなりに名が知られた存在ではあると思ってはいたが。
番組が始まって『Bittersweet Samba』が聞こえてくると久しぶりにわくわくしていた。19時に深夜放送のテーマソングを聞いていても、なんだか不思議な気持ちがしてくる。どうしても時間の感覚がズレてくるのだ。
なんとなくアルコールが欲しくなり、安い赤ワインを口にしていた。
鴻上尚史の声をラジオから聞いていると、だんだんとむかしに戻っているような感覚も覚えた。アルコールのせいもあるかもしれないが。
自分のテンションが高まりつつある中、がっかりすることが起きた。突然、番組の放送が途中で終わってしまったのだ。
2時間ワイド番組だと思って聞いていたのに、20時から別の番組に切り替わってしまったからだ。
状況が上手く呑み込めなかったが、インターネットで調べてみると地元のネット局の東海ラジオでは20時までの放送だったらしい。
このもやもやとした気持ちを伝えるのは難しい。2時間ドラマや映画が半分で放送が突然中断されるのとも違うような気がする。
『オールナイトニッポンPremium』は3月までの期間限定。来週からも彼の番組を聞きたいのだが、毎回途中で放送が終わってしまうこのもやもや感をその度に我慢しなければならないかと思うと気分は複雑だ。
radikoに課金してプレミアム会員になればエリアフリーのサービスが受けられる。エリアフリーのサービスを使えばニッポン放送の番組を名古屋に居ながら視聴できるため、『オールナイトニッポンPremium』を最後まで視聴はできる。月額350円を支払えば。
情報に対価が必要なのはある程度はわかる。だが、週に1度2時間のラジオ番組を視聴するためだけの対価としてはどうだろう。
計算すると次のようになる。350円/4で87.5円。CMもある2時間の放送を聞くために約88円支払うのに、躊躇している小さな自分がいる。