淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

小さな自損事故

 今日、3週間ぶりにゲレンデを訪れるはずだった。久しぶりにスキーをするために。
 3週間ぶりに走った車窓は、前回とあまりにも違っていた。国道に入ってからも見える花は芝さくらか、ラッパ水仙くらい。
 国道19号線を元橋で左に折れるくらいまでは、桜の花を見ることはもうできなかった。
 木々の緑や水量を増している木曾川を見ていると晩春というよりは、限りなく初夏に近づいているのだろう。

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とある道の駅からの風景。山郷の春を感じた。
 旧三岳村あたりになると、枝垂れ桜や八重桜が咲いているのが少しずつ目に入るようになった。
 気持ちよくハンドルを握っていると、対向車が視界に入った。その車は大型のトラック。思ったよりもこちらの車線に寄っている。慌ててハンドルを左に切った。
 すると自分の車は左に傾いた。車道の脇にある側溝に愛車が脱輪してしまった。
 対向車は何もなかったように過ぎ去ったままだった。

 前後のタイヤともに側溝に落ちているので、自力での脱出は諦めた。すぐに加入している自動車保険のロードサービスを呼んだ。
 電話をしたあと、車外で佇んでいるとパトカーが1台通り過ぎていき、停まった。私服姿の男性2人が降りてきた。
 制服を着ていなかったが、どうやら警察関係の人のようだ。道路を傷つけている可能性があるので110番通報するように、と忠告をすると彼らは別の用事があるとのことでそそくさと去っていった。

 30分ほどすると小型のパトカーが表れ、中から恰幅の良い制服姿の男性が降りてきた。誰も見ても警察官だとわかる。
 年齢は50歳を過ぎているだろう。眼鏡をかけているが、警察関係の人にしては人が好さそうに見えた。
 怪我はない、が彼の第一声だった。それなりに歳を重ねると性格がやはり顔に滲みでてくるのだろうか。
 110番通報した経緯を彼に話した。道路のアスファルトの傷を2人で眺めたが、これくらいなら多分物損で請求されることはないと思う、と話してくれた。

 事故証明のための書類をのんびりと雑談しながら、作成した。作成が終わった後も彼は立ち去る様子がないので、何故戻らないのかを聞いてみた。
 すると、業者が車を引き上げる時の交通整理をするためだと言う。どっかの県警とは偉い違いのような気がする。
 しばらくするとレッカー車が到着した。
 車を引き揚げてくれたレッカー会社の人間とも彼は顔なじみのようで、こちらが感心するほどスムーズに自分の車のトラブルに対応してくれた。
 自然に2人に対して、心のこもったお礼が言えた気がする。
 彼らの人柄のせいもあるが、のどかな山郷の景色も自分にそうさせたかもしれない。

 大事を取って、スキーを諦めて帰名することにした。車は自走できたが心配だったので、高速を使わずに名古屋に帰った。
 帰宅するとすぐに、普段お世話になっている修理工場で視てもらったが、問題はなかったようだ。
 自分も対した怪我もなかったのが幸いだった。