淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

弟のオーラ

 昨夜、実家で弟に会った。リビングのテーブルに座っているだけで、部屋全体が暗くなっているのではないかと思うほど、負のオーラを放っていた。
 まわりの空気が淀んでいたし、弟の表情も暗かった。

 残念ながら自分で自分のオーラを感じたことがないし、オーラというものには少し懐疑的だった。だが、昨日の弟の周りの空間にあったものを敢えて表現すると、オーラと言えなくもないだろう。

 10年以上の昔、会社のある同僚がオーラが見えると語っていた。その同僚は自分より、少し年下の女性。化粧っ気がなく、背が女性にしては高かった。体系もぽっちゃりしていたせいで、女子力には乏しかったが存在感はあった。
 そんな彼女に皆が、自分自身や一緒に働いている人たちのオーラの色を聞いていた。ちょうど、オーラという単語にちなんだ名前のテレビ番組が流行っていたころだ。
 ちなみに彼女による鑑定を自分も受けることになった。彼女によると自分のオーラの色はピンク。そう言われても釈然としなかった。

 オーラの色を鑑定してもらった数年後、昔からの友人と居酒屋で2人きりで呑んでいたときだった。
 そのころ、トヨタ自動車関係の仕事に従事していた。システムエンジニアとして参加したプロジェクトの中では、未だに断トツのワーストワン。
 そのプロジェクトに従事したことがトラウマになっている自分はトヨタ車が大嫌い。一生購入したくないと考えているほどだ。

 そのプロジェクトに参加しているころは、酒を呑むといつも愚痴ってばかりいた。
 今考えると、酒を呑みたいのでも、酔っぱらいたいのではなく、ただ誰かに何かをまき散らしたかっただけだったとのだろう。
 すると友人が自分の愚痴を遮って、次のように言った。いい加減にしろ、今のお前には全くオーラがない、と。
 自分はきょとんとしてしまった。小学校からの友人だったし、めったに強い調子でモノを言われたことがなかったからだ。

 こういうことを忠告してくれる友人こそ、大事にしないといけないと、時が過ぎた今となっては客観的に思えるのだが、当時の自分はどうだったのだろう?
 友人から見ると自分にはオーラがあったということの裏返しにもなる。今度あったら、自分のオーラの色について聞いてみたいと思う。当時、忠告してくれたことの思い出話をしながら。

 さて、今沈みこんでいる身内の話に戻そう。弟が落ち込んでいる原因は、ある女性が原因だ。婚活中に知りあった女性に恋心を抱いているようなのだが、彼女の態度がつれないのが原因のようだ。
 正直、弟には同情していない。この歳になると結婚している、結婚していたことがアドバンテージになるというのが、彼の見解らしい。このごろは兄である自分が羨ましいようだ。
 つい最近までずっと、兄よりも自分の方がモテるし、そのための努力もしているという言動を繰り返してきた弟に対しては、どうしても親身になれない器の小さな兄であった。