相変わらず書きたいことが多かったので『高嶺の花』の感想が遅くなってしまった。一昨日、最終話を迎えたのにもかかわらず、先週放送された9話の感想を書くためにやっと筆を取った。
遅くなったことで書き手としては都合の良いこともある。話が完結しているために、ネタバレを気にせずにストーリーに触れられる。
また、最終話を見たあとで9話を見直したので、9話自体を俯瞰して見ることもできたからだ。
今回のblogのタイトル、『かわいそう』は神宮流の家元を決める俎上に出席した際に月島ななが、口にした言葉だ。きょんちゃんこと芳根京子が千葉雄大演じる、宇都宮龍一に対して。
裏工作をして俎上に勝利すると考えていた、宇都宮龍一は兄である神宮兵馬に実力で完敗したシーンには、彼女がいう台詞が似合っていた。
もちろん、きょんちゃんの台詞の言い方が引き立てていたと、自分は感じたが。
だが、この言葉は9話のテーマを表している。9話のストーリーではついに、石原さとみが演じるヒロイン、月島ももが月島市松の実子でないことが判明した。小日向文世演じていた月島流家元の。
実の父親が升毅演じる、月島家のお抱え運転手である高井雄一が、風間直人役の峯田和伸に促されてヒロインに自分が父親だと名乗るのだ。
フィクションと冷めた視線で見ていたら何でもないかもしれないが、ホットな視線で考えると皆それぞれにせつないし、かわいそう。
ヒロインも、育ての親も実の父親も。ヒロインを支えようとしている風間直人も。
自分も出来損ないではあるが、父親の端くれなので余計にそう思う。
実兄に俎上で破れて傷ついている宇都宮竜一を慰めるために、彼の部屋を訪れた月島なな。そのシーンだけでも印象に残ったが、それだけではない。さりげなく、後味のよかった最終話の伏線になっているのだから。
最終話に繋がることといえば、9話は今までのどの話よりも、次話が気になるような終わり方だった。
香里奈演じる新庄千秋がセクシーな姿で風間直人を誘惑している最中で、終わったからだ。
ちなみに、9話の冒頭で新庄千秋はヒロインと親友だということがわかった。
彼女は友人であるヒロインの依頼で、風間直人にハニートラップをしかけるために偶然を装って近付いたことも。
最終話まで見終わった今、この物語について伝えたいことはまだまだあるが、まとまり切らないので9話についてはこのあたりで筆を置きたい。