淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

上飯田にて

 自分が産まれ育った名古屋市の北部に上飯田という街がある。正確な呼び名は「かみいいだ」なのだが、自分も含めた身のまわりのほとんどは、「かみいだ」と呼ぶ。
 昔からの下町、上飯田名鉄小牧線の起点駅なためか市バスのバスターミナルがあった。
 今でこそ、小牧線との乗り入れのために地下鉄上飯田線が出来たので地下鉄の駅も出来た。長い間、市営地下鉄の駅が無いのにバスターミナルがある不思議なターミナルステーションだった。

 子供のころ、上飯田の街は自分にとって常に魅力的に映った。自分が通う小学校の学区外を友人同士、自転車で駆け回るようになると、上飯田によく出かけるようになった。実家から必死にペダルを踏めば15分、悪友同士自転車を車道一杯に広がってのんびりと走っても、30分もかからなかった。
 小学校高学年から中学校のころまで、上飯田に行けば何か楽しいことが起こる気がしていたし、実際行くだけで何故か胸が高まった。

 当時の上飯田にはパチンコ屋は当然のこと、映画館、空気がよどんでいるようなゲームセンターやダイエーがあった。一時は時代の寵児となり、イオングループに吸収されてしまったあのダイエーだ。
 最後に自分が上飯田を訪れた時は妻と一緒だったし、そのころはまだダイエーダイエーのままだった。

 昨夜、ある男の友人とほぼ20年ぶりにお酒を呑んだ。友人である彼は名古屋の隣町で花屋を営みながら、その街に居を構えて妻と娘4人で暮らしている。
 彼とは自分が最初に勤めた会社が縁で知り合った。主に自分が友人の店を訪れることで交流を続けてきたし、ここ数年は会う度にそろそろ一緒に呑みたいね、とお互いに口にしていた。その言葉がやっと実現したのだ。

 当初の約束では来週の金曜日だったが、彼が結婚記念日と重なっていたことを忘れていたために昨日になったのだ。女性に対して自分よりもはるかに気遣いをする彼でも、結婚記念日を忘れることを知って、なんだかほっこりとした。
 ただ、彼がそのことを電話で連絡してくれたとき、自分は他の友人とお酒を呑んで酩酊していたので、今週の水曜日までそのことに気がついていなかった。

 二人でお酒を楽しんだのは、『やきとりの名門秋吉 上飯田店』。秋吉のことは最近、弟から聞いたばかりで気になっていた。商売をしているためになにかと目ざとい友人が決めてくれた店だけあって、満足できたし近いうちにまた足を運びたい。
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 秋吉で呑むことになってから、気になったのは久しぶりに上飯田に足を運ぶことになったこと。地下鉄と名鉄が乗り入れしてから、上飯田駅のホームは何度も見てきたが、地下鉄の改札口を出たのは昨夜が初めて。

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ホームのワンショット。平仮名表記だとやっぱり、かみいいだ。
 地下鉄の新しくできる駅は軒並み、深いところにあることが多い気がするが上飯田駅もその例に漏れず、地上に上がるまでに時間がかかった。長いエスカレータを乗り継いだのが印象深い。
 地上に出ると、視界に入ったバスターミナルに驚いた。あまりにも閑散としていたからだ。今写真で見ても。訪れたのは20時。しかも週末の金曜日なのに。
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殺風景なバスターミナル。まだ20時なのに。
 表通りに回り込んでも、車も人の流れも昔と変わってしまった気がした。真冬の夜のせいかもしれないが。