淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

有休消化中ブラザーズ

 先月の14日、開店してから5年ぶりにあるお店に訪れた。その店の名は、『コスモス60』。
 久しぶりに訪れたことがただ懐かしいだけでなく、気分良く過ごせたので、以下のblogとして書き残したほどだ。
hatehatehahaha.hatenablog.com
 店が開店した当時の自分は、近くに名古屋支店がある会社に勤務していた。店から見たら一本、西側の通りに面したビルに支店は入居していた。
 支店に勤務しているある日に、自分より数ヶ月前に入社していた男性の同僚に誘われたのが、この店に遊びに行ったきっかけだった。

 5年ぶりに遊びに行った後、その同僚にメールした。思いのほか楽しかったので、懐かしさを楽しみながら一緒に呑みに行かないかと。
 同僚はすぐに同意してくれたが、スケジュールの都合から遊びに行く日がなかなか決まらなかった。
 お互いがそれぞれの会社を辞めるための有給休暇の消化中の昨日まで、延びてしまったのだ。
 彼からの提案で、待ち合わせ場所をかつて2人が勤めた会社の名古屋支所が入居しているビルの前にすることを決めた。

 終電間際までの深酒になることを想定していたので、昨日の午後にスーパー銭湯に出かけた。余裕を持って湯上がりはしたが、思わぬことで時間を取られてしまった。
 マッサージ器具が置かれているスペースで健康機器のセールスが行われていた。実機が置いてあって体験もできるので、自分も試して見ることにした。マッサージもマッサージ機器も好きだし、試すだけならば無料だからだ。
 試した機器は、『シックスパッド フットフィット』。
www.amazon.co.jp
 3脚のパイプ椅子に1人の女性が先客として、座っていた。自分が試そうとすると彼女にあたかもサクラのように言われた。良かったですよ、と。自分が試し始めると、彼女は軽い足取りで去っていった。
 自分1人になったのを見計らって、セールスマンは自分に畳みかけてきた。自称25歳で眼鏡をかけた彼は、さっきの女性が購入したことをきっかけに、言葉を駆使して自分に商品を勧めてきた。
 正直、自分にお金があれば購入を考えたほどだが、今月は高額なスキー板を買ったことと来月からは無職になることを考えて何とか踏みとどまった。

 彼とのやり取りで長い時間が過ぎてしまったので、余裕を持っていたはずが、待ち合わせの時間に15分ほど遅れてしまった。
 約束の時間は18時30分だったが、同僚と店の扉を開いたのは19時前。扉を開けると、感じの良い笑顔が迎えてくれた。笑顔の主は、系列店の『コスモス70』で初めて顔を合わせたスタッフだった。
 前回訪れた時は、バレンタインデーだったので彼女からチョコレートをもらったことも嬉しかった。

 店内のボックス席はまだ全て空いていたので、好きな席を彼女は選ばせてくれた。同僚が箱の角に当たる場所に決めた。
 2人を最初にもてなしてくれたのは、先月にチョコレートをプレゼントしてくれたアカリちゃん(仮名)。
 自分のことを覚えてくれていたばかりか、互いにお酒がすすむとホワイトデーのお返しがなかったことをしっかりと突っ込んでくれた。

 自分たちが入店した時は、カウンターに1人ずつの客が2人座っていただけだったが、時間とともに店は賑やかになりだした。
 カウンターに座っているお客が時折、カラオケを歌っていたせいか、同僚も何曲かマイクを握った。同僚は自分よりも10歳年上なので、最初に浜田省吾の『もうひとつの土曜日』を選曲したことだけは覚えている。

 ボックス席がある程度埋まったころ、カウンターの方が賑やかになりはじめ、皆の視線が集まった。
 そして、カウンターのお客の1人が『Happy Birthday to You』を歌いはじめた。
 店の女性スタッフ1人の誕生日だったらしい。上手い歌ではなかったが、人のカラオケを聞いていて気分が良くなるのは、久しぶりのことだった。
 気持ちのこもった歌をプレゼントした客は、カラオケを続けた。次の選曲はback numberの『HAPPY BIRTHDAY』。自分も好きな歌だ。

 誕生日を祝してもらっていた彼女の名前は、カオリちゃん(仮名)。カオリちゃんは順番にボックスをまわり、自分たちの席にもやってきた。今年で27歳になるという。
 自分も彼女に何か歌おうと思った。ヒトカラ派の自分にとって、人前でマイクを握るのは久しぶり。
 選曲に迷ったが、結局は一択となってしまった。しかも、先ほどのお客と同じ『HAPPY BIRTHDAY』。ヒトカラでもまだ歌ったことがなかったので、無残な歌になったが。原曲を知らなかった同僚には、back numberの音楽性を誤解させたかもしれない。
 自分が歌い終わると、カオリちゃんは言った。この曲の歌詞は女性の誕生日を祝っている内容ではないよね、と。確かに自分もそう思う。
 年齢及び性別が違う3人で、男性が女性に贈るのに相応しいバースデーソングを考えたが、結局は誰も思いつかなかった。

 楽しい時間はいつもあっという間。終電間際に退店しようとすると、最後に店のママが挨拶してくれた。
 その際に同僚が5年ぶりだったことを笑顔で話すと、ママから次回使える優待割引券をもらっていた。
 エレベータの中で同僚の彼が呟いた。ママ、5年前よりキレイになっているよね、と。より艶っぽくなったよね、と更に続けた。彼のどちらの言葉には心の底から頷いた。
 ただ、自分は彼がママからの小さな特別扱いにちょっとしたジェラシーを感じていたが。男はいくつになっても子供なのかもしれない。