淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

仕事探しに真剣になれない理由

 働くことが自己表現の一部だと考えている人は、どれくらい存在するだろう? 自分は違うが、そう考えている人もいるようだ。
 妻も含めて士業をしている女性は、そういう傾向が強いのではないだろうか。

 自分が総合病院に勤めていた時、知り合った看護師長の1人も妻に似ていた。
 2人とも仕事でわからないことがあったら、知りたいと考えているようだったし、いくつか国家資格を持っているのにも関わらず、より貪欲に勉強しているところも。もちろん、自分なりに敬意を払っている。

 自分は働くことは生きる上での方便だと考える。自分の時間とスキルを引き換えに、ある程度自由になる時間とお金を得ることが目的だ。昔は違ったのだが。
 おかげで、無職になった今もなかなか仕事探しに真剣になれない。お金に余裕があるわけでもないのに。

 会社や経営者は約束を守らないということを、身を削って学んだからだ。
 かつて勤めていた医療法人を相手に、民事訴訟をしたことがある。簡易裁判所で行われた裁判の結果はこちらがほぼ請求した金額を相手が支払うことで、裁判官が調停してくれたが、それだけでは終わらなかった。

 調停で確定した請求金額を、期限日までに相手の法人が支払わなかったからだ。期限日まで、毎日のように自分の口座を確認していたが、その日が過ぎても入金されなかったのだ。
 相手は400床もある総合病院も経営しており、授業員は700人を超える規模の法人なのに。
 法人内で働いた経験上、理事会のメンバーがわざとそうしているようにしか、自分は思えなかった。

 仕方がないので次の行動に出た。地方裁判所に訴え出たのだ。
 民事訴訟をするだけでも貴重な経験だったのに、日本の司法制度が三審制だと、身をもって理解することになるとは思ってもみなかった。

 地方裁判所では次のような助言をもらえた。相手の法人の資産を差し押さえることが出来ると。差し押さえと言っても、こちらが受け取るはずだった金額は19万円。法人の規模を考慮すると寡少の金額のはずだ。
 その僅かな払うべき金額を払わなかったことで、できるだけ相手法人が笑われるような手段を、最初は考えた。

 当時、理事長兼院長の息子がフェラーリに乗っていたので、そのタイヤを差し押さえようとしたのだ。
 結局、相手が一番困るような方法かつ、正攻法を選んだ。相手法人の銀行口座を差し押さえたのだ。
 当時はすでに、別の会社に就職していたのだが、差し押さえた当日の朝から、自分の携帯電話に何度も着信と伝言が残されていた。
 仕事で忙しかったこともあるが、わざと無視しておいたのだ。

 すると、夕方には法人の顧問弁護士からの伝言が残されていた。口座の凍結を解いてくれないと、法的措置を執る、と。
 伝言を聞いて呆れたが、完全に勝負が着いたと思った。弁護士ではなく、法人を担当している税理士にこちらから電話した。

 請求金額の受け取りを確認次第、口座凍結を解くことを約束した後、どうしてこのようなことがおこったのかを尋ねたのだ。
 経理課の机の上に調停結果の書類が埋もれていたと、税理士は話してくれたが、その言葉を真に受けたほど自分は素直ではなかった。
 5年以上も、昔の話だ。

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今日撮影した、ネモフィラとパンジー