サラリーマンに復帰して最初の1週間がやっと終わった。毎日定時帰りしたのに、心身ともにクタクタだ。ある程度覚悟もしていたし、割り切っていたのだが以外だったことがいくつもあった。少しの良かったところと、多くの悪いことが。
まずはよかったところ。かつて、TOYOTA直属のシステム会社で仕事をした時は、就業中は携帯電話の持ちこみが禁止されていたので今回も諦めていた。就業中は指定されているロッカーに入れるつもりだった。
だが、規則が変わったようで電話からMicroSDカードを抜いていれば、仕事中も電話を携帯できるようになっていた。
以前、協力会社の社員たちにも仕事中に電話を入れさせていたロッカーが撤去されたかというと、そうではない。
MicroSDカードを抜かずにそのまま持ってきたエンジニアたちには、そのロッカーに入れさせたりしている。金属製のロッカーなので、冬場なら静電気が発生しやすいだろう。そうなれば、保存しているデータに異常が起こる可能性だって、低くはないはずだ。
そんなに持ち出されて困るような情報ばかりだったら、他の会社のエンジニアの力など借りず、100%内製でシステムを作って管理すれば良いと昔から思っているが、優秀であるはずの経営者たちは、そう考えないらしい。
一度その辺りのことを聞いて見たいと思っているが、自分などが聞ける立場ではないと、向こうが勝手に思い上がっているから難しいだろう。
もうひとつ、現場でロッカーが使われている方法がある。
現場では執務室はもちろん、廊下やお手洗いまで歩きスマホは禁止。見つかった場合は懲罰として、作業時間内はスマホを携帯できなくなる。
その場合は朝の出社時に電話をロッカーに仕舞い、帰宅するときに電話をロッカーから出すことになっている。
今時、高校の校則でもそんなことをしたらブラックだと言われるようなことを、世界でも有数な会社の系列会社が行っているなんて、どういうことだろう? 自分はただただ呆れているだけだ。 今日もまた新たに、びっくりするような話を隣の机で作業している男性エンジニアから聞いた。彼も自分と同じように外部の人間で、下請けの下請け会社に所属しているようだ。
彼によると、自分が参加しているプロジェクトは今月に二回ある3連休の月曜日がいずれも出勤であるらしい。
らしいというのは、自分が所属している会社の上司からも、自分が所属している会社が仕事をもらっている会社の人間からも、きちんと説明を受けていないからだ。
ようは世界に通じているかもしれない、通称TOYOTAカレンダーというやつに、自分は従わなくてはいけないらしい。
従いたくないときはどうするか。サラリーマンにはとっておきの手段がある。逃げ出すように全てを放り出して、会社を辞めるだけだ。それくらいの権利はあるはずだから。