デジタルカメラでの撮影を趣味にしている人の中で、撮って出しの人はどれくらいの割合なのだろう?
ちなみに自分は現像派。最初はJPEGとの両方を撮影時に保存していたが、rawファイルだけにしてからの方が長くなった。
生意気にもAdobeのLightroomを現像時に使っている自分。
高機能な現像ソフトに振り回されているせいか、現像にはかなりの時間がかかってしまう。過去にはたった一枚の写真に2時間以上も費やしたことがある。
あるモデルさんから、写真を急かされたこともあった。 ポートレートの撮影を再開して二週間が過ぎた。
先々週末と先週末ともに三人毎、計六人のモデルに撮影させてもらった。
最初の三人の撮影データは比較的早く、現像することができた。現像したJPEGファイルを撮影させてもらったそれぞれのモデルへ金曜日までには送ることができた。
だが、今週末に撮影させてもらったデータは、まだ誰一人として送ることができていない。
久しぶりに人を被写体としたデータを現像したら、思ったよりも早くできたが質の面で気になった。
もっといろいろなことができるのではないかと、現像のテクニックについてネットや動画配信サイトなどで調べると、いくつかの情報が簡単に見つかった。
それらの情報をインプットしたら現像のスピードが著しく落ちてしまった。
カメラでの撮影テクニックがあまりにも未熟なので、現像で少しはリカバリーしたいと思っているのだが、現状はなかなか上手くいっていない。
そればかりか、自分が撮影したデータを見たくない時、見たくなくなってしまう時だって、決して少なくない。
自分の未熟さが形になって現れたものと向き合わなくてはならないからだ。
自分がポートレートを習ったプロカメラマンは次のように言っていた。現像に時間がかかるのは、撮影時にしっかりとしたイメージを持たずに撮影しているからだ、と。
この言葉は聞いてからずっと、自分につきまとっている。
未現像の撮影データが多く溜まっているのはどうも自分だけではないようだ。
撮影会で出会ったカメラマンの何人かからも、自分と同じような悩みを聞いたことがあるからだ。
コロナを避けるための巣籠もり中に、溜まっていた未現像のデータを全てかたづけることが出来た自分。
撮影データを未現像のままで溜め込んでいた他のカメラマンはどうだったのだろう? 現像が進んだ人は多かったのだろうか。
このままいくと自分はまた、未現像のデータが増えていきそうな気がしている。モデルさんの好意に甘えて。