東京オリンピックの開幕式に併せて計画的に作られた四連休が終わろうとしている。
海の日も夏の日もちなんだ場所に行くこともなく大人しくしていた自分だが、今日だけは午後から所属している同人誌の集まりに出席することにしている。
昨日の夕方、かつての同僚からショートメールが送られてきた。まだ就職先が決まらない、と。
メールを送ってきた同僚は自分よりも一歳上の男性。地元では誰もが知っている国立大学の出身だと自称しているが、アラフィフになってしまっては学歴が評価されることはあまりないのかもしれない。
次の現場、お手伝いする仕事が決まっていない自分も似たようなものだが。
自分が働いている業界にも、じわりと新型コロナの影響は現れている。
例年ならばそろそろ、雪遊びの準備を始めるころ。
ゲレンデ開きに間に合わせようとするならば、スキーの板とスノーボードをメンテナンスに出さなければならない時期だ。
秋が深まったハローウインのころになれば、自宅から日帰りができる範囲でもオープンするゲレンデがあるからだ。
だが、今年はどうなるのだろう? スキー場はオープンするのだろうか。
素人考えでは、ゴンドラリフトやフードつきのリフトに乗らなければ、それほどの感染リスクは無さそうなのだが。
換気が悪そうな更衣室とレストランさえ工夫すれば営業しても差し支えない気はするが、それも来客数の程度によるだろう。
少なくとも今年の自分はスキー板もスノーボードもチューンナップに出すつもりはない。
その理由はいくつかあるが、恥ずかしいがお金の問題は大きい。
今、自分がお手伝いしている現場で働くのは来月の七日まで。その後のことは何も決まっていない。
もし、仮に次の現場が決まらなければ自分の給料は六割に減額されてしまうので、雪遊びどころではなくなってしまう。
仮に次の現場がすぐに決まり、給料が満額もらえたとしても、今年の冬に雪遊びに行くのかはかなり怪しい。
例年同様、野麦峠スキー場のシーズン券を買った昨年、ゲレンデに滞在したのはたったの十日。ここ数年、三十日前後はゲレンデで過ごすのが当たり前になっていることを考えればかなり少ない。
暖冬だったこともあるが、スキーやスノーボードをしているよりも、写真を撮っている時の方が楽しく感じることが多かったことも理由だ。
今のところ、今シーズンはシーズン券を買うつもりはない。
娘に頼まれて一回か二回、一緒にスキーをする程度になるのではないだろうか。
また、そのころの自分はおそらく今の会社には残っていないだろう。
会社の営業から嫌みを言われながらも、もらえるはずの金額を受け取れない状態であれば、組織に所属している意味などない。
十月まではなんとかやり過ごし、十一月からは灯油の巡回販売に取り組むことを考え始めている。
でもその前に差し迫っている明日、明後日のことを考えないと。楽で面白そうなアルバイトでも見つかればよいのだが。