淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

アクセルとブレーキ

 フリーターだったころの友人二人と、半年ぶりに再会した昨夜。
 行くつもりだった焼鳥屋が営業していなかったので、近くの炉端焼きののれんをくぐることにした。

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昨日の夕暮れ。

 三人で店内に入いると店の大将と女将さんがきょとんとしていた。
 大将はカウンターの向こう側に立っていたが、女将さんはカウンターに座っていた。
 時勢を反映してか他にお客はいなかった。後で一人ずつ、二人の地元の常連のような客が入店してきたが。

 女将さんは熱いおしぼりとスプレー式の消毒液を持ってきた。
 消毒液を使うことには慣れてしまったが、使い捨てでないお手拭きを見たのは久しぶりだった。

 活気のない店内を自分たちが少しだけ明るくしたのかもしれない。自分以外の二人は羨ましいほどの勢いを持っているから。
 彼らはそれぞれ三つと四つ年下になるのだが、自分が知る範囲ではモテモテの人生。
 当然のように妻子がいて不倫の経験もあるし、一人は未だ親しい関係を継続中のようだ。

 ちなみに自分の友人に不倫経験者は4人。世間で言われている割合は1/3なので、自分のまわりはかなり少ない。
 モテないだけなのか、手堅く暮らしているのかはわからないが。
 しかも、もう一人の不倫経験者も同じバイト先で知り合った。思春期にファーストフードショップで働くと、異性の扱い方が上手くなるのだろうか。
 同じバイト先の女子高生にほろ苦い失恋をしただけの自分には全く実感はないが。

 久しぶりに再会した三人の話題は、当たり前のように新型コロナのことが中心になった。
 それぞれが、この新しいウイルスについて考えていることはかなり違っていたことがわかった。
 フェイクニュースではと思ってしまったような話もあれば、感嘆してしまった話もあった。

 京都府が提案している二時間ルールではないが、お腹がある程度一杯になったところで、河岸を変えた。
 何度かグラスを傾けに行っていた小さな店が、お客が減ったので週末だけの営業になってしまったと友人に聞いたこともあって。
 店の扉を開けると閑散としていた中で、女性の店主がカウンターを消毒液で拭いていた。

 友人の一人はしばらくすると帰っていった。翌朝、息子と遊びに行く予定があるからと。ちょっぴり微笑ましかったりして。
 友人と入れ替わるように、男女5人連れの客が入ってきた。全員二十代前半に見えた。

 今になって思い返すと、そのころから友人は帰りたいそぶりを見せていたように思う。
 友人が座っていた席が、彼らに近かったこともあったのかもしれない。
 自分は酔っていて脇が甘くなっていたのだろう、きっと。

 自分にとってくつろげるようなお店はそれほど多くない。そんな店が無くなってしまったら、もちろん悲しい。
 けれど、自分とまわりの健康の方がどうしても気になってしまう。
 アクセルとブレーキ、緊張と弛緩の加減の難しい日々が、まだしばらくは続くだろう。

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今日の写真のモデルはTOMATOさん。