淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

採血室での自己主張

 ここのところ、すっかり出不精になっている。
 薬が少なくなってきたので耳鼻科に行かなければならなかったが、朝からウダウダしたまま夕方になってしまった。
 テレビを見ることもなく、ネットもほとんど見なかった。疲れないていどに時折、本を開いた他はずっと和室でゴロゴロしていただけだ。
 乗り気になれなかったが仕方がない。自分の身体のことなので、重い腰を上げた。

 かかりつけの耳鼻科に着くと、久しぶりに駐車場には数台の車が停まっていた。
 院内に入ると子供を連れている母親が目立った。

 診察室に通されると、いつものように主治医が耳の様子を尋ねてきたが、自分の返事もほぼ同じ。自覚症状がそれほど変わっていないからだ。
 今日も耳の検査を受けたが、結果は前回までとそれほど変わっていなかった。

 耳以外にも気になった症状があったので、主治医に相談した。自宅で窓を開け放していると鼻がむずかゆくなることを説明すると、アルルギーの採血検査をすることになった。
 ダニやハウスダストなどターゲット毎に料金が加算されることを教えてくれたので、相談して五つに絞ることになった。
 検査結果は一週間経てばわかるらしい。

 自分が診察室に入った時から、子供の抵抗する声が聞こえていた。
 自分が採血するために促された奥の治療室で、声の主がベソをかいていた。声の主は男の子、年長さんくらいだろうか。
 宥めている母親を横に、妹は黙ったまま付き添っていた。

 自分の採血が終わっても男子はまだ抵抗を続けていた。どうやら、採血が怖いらしい。
 怖がりの痛がりの自分としては、気持ちはわかる。
 だが、それ以上に羨ましかった。自分の素直な気持ちを態度に表せることを。
 嫌なものは嫌だとはっきりと主張していた彼。そのまま大人になったとしたら、かなりの大物になれるかもしれない。

 まわりの空気を読んで同調することなく、自分がしたいことをしたいように生きていければ、後悔の少ない人生を過ごせるのではないだろうか。例え、多くの失敗を繰り返したとしても。

 自分がクリニックを去った後、彼が採血検査を受けることができたかどうかよりも、彼の今後の人生の方が気になっている。
 まさか、自分の娘と接点を持つようなことがあったりして。可能性としてはゼロではないだろうが。

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今日の写真のモデルは、初めましての麗華さん。