昨日の夕食にナメコ汁を作ろうとしたら冷蔵庫には豆腐がなかったので、近くのコンビニまで買いに行くことにした。
自分の中ではナメコ汁にはナメコと同じくらい、豆腐がかかせないからだ。ちなみに味噌は白。この点も譲れない。
ナメコ汁に豆腐の代わりに揚げ、白味噌の代わりに赤味噌で作ったものを食べるくらいならば、食べない方がマシだと考えている。
夕暮れの時、うろこ雲が広がっている空の下をコンビニまで歩いていると、表通りに出たところで老婦人に話しかけられた。
近くのバス停から上社まではどれくらいのバス停の数があるのかを。ちなみに上社と書いて『かみやしろ』と読む。
自宅から道が空いていれば、車だと上社までは15分ほど。
妻の実家に行くときなど、まれにその路線バスを利用するがバス停がいくつかあるので車のようにはいかないし、運行本数が1時間に1本くらいと少ないので不便だ。
どこに向かいたいのかを婦人に尋ねると覚王山だと言った。
先日のblogで触れたばかりだが、自分が住んでいる近辺から覚王山までは、公共交通機関では距離の割に時間がかかってしまう。
そのことを説明しながらも、近くのバス停から池下行きの市バスがあるので、そのルートを勧めた。
池下までたどり着くことが出来れば、覚王山までは地下鉄で一駅。婦人でも十分に歩ける距離だろう。
彼女に道を聞かれた後に思った。つくづく、名古屋は車を持っていない人にとっては優しくない街だと。
200万人都市なので街としてはそれなりの規模なのに、市内を走っている私鉄は近鉄と名鉄のみ。
市内の地下鉄の網羅率も低い。自分の感覚からすると、やっと最近になって地下鉄の環状線ができたほど。
彼女は覚王山の近くに住んでいるのだろうか。だとしたら、この地まで何のために、どのような方法で来たのだろう?
秋の夕暮れの中、そんなことを考えながら帰宅したらスマホに着信があったことに気がついた。
自分の会社の営業からだったのですぐに折り返したが、老婦人と出会ったことよりも意味のないことだとしか今の自分には思えなかった。