ポートレートの撮影会って何だろう? いろいろな意味でこのごろよく思う。
ポートレートは撮っていても撮影会には参加したことがない人、カメラは持っていてもポートレートを撮ったことがない人、写真撮影に全く興味がない人たちそれぞれにポートレートの撮影会のことを説明するのは難しい気がする。
三年前までは写真さえほとんど撮らなかった当時の自分に今の自分が語ったとしても、『ポートレート』を理解してもらえない気がする。
そんなことを思っているせいか、ポートレートの撮影機会は減っていなくても、撮影会へは少しずつ足が遠のいている。
昨年くらいから、フリーランスのモデルさんとSNSのDMなどで交渉して、個別に撮影機会を設けてもらうことが増えている。
先週末に参加した撮影会でちょっとした気まずさを覚えた。
その撮影会は個撮形式、モデルと参加者は一対一で撮影する。
参加者とモデルはある場所に集まり、撮影がはじまると二人一組になって指定された時間内までポートレートを撮ることになる。
その日に自分が予約したモデルは初撮影だった。
余談だが、どんなことでもはじめては特別なはずだから、はじめて撮影させてもらったモデルの写真をTwitterに投稿するときのキャプションには『はじめまして』をつけている。
その日、撮影を終えた後に一人で歩いているとあるモデルさんとバッタリ会った。
『私のこと忘れていない』、今までに二回撮影させてもらったことがある彼女は口にした。
気まずさのためにかなり動揺してしまっていたのだろう。自分がどんな言葉で対応したのかをはっきりとは覚えていない。
ただ、彼女の予約がすぐに埋まってしまうことは口にした気がする。
実際に彼女はかなりの人気があり、撮影会の予約がはじまると数分も経たないうちに予約が一杯になってしまうことが続いている。
それにしても、あの気まずさは何だったのだろう? 少しだけ、後ろめたさも感じていたし。
ただ思うのは、男心は女性が思っているよりもずっと繊細。どれだけ歳を重ねても、それは変わらない気がする。