朝の通勤電車の居心地が悪くなると、春だなと思う。
2月3月と学生が休みのために空いている状態との落差ももちろんあるが、それ以上に皆が自分の生活パターンを確定できていないせいだと思う。
自分も学生時代に電車通学した際は、特に理由もなく特別中の良いわけでもない顔見知り以上、友人未満の連中と固まって同じ時間の同じ車両に乗っていた。
それが、朝早く先生に呼び出されたことで早く乗った電車や、寝坊してギリギリの時間に乗ったときに魅力的な異性を見つけたために初めの車両を変えて乗り続けたりして、みんながだんだんと分散するようになっていった。
また、電車に乗りなれていない新社会人なども見ていて思うがどうしても、出入口近くから奥に踏み込まないために、乗り降りするときなど乗車客全体の流れがどことなくぎこちなく感じる。
思わずため息をつきたくなる乗車時間だが、自分の通勤電車では高架から桜を見下ろす車窓が数分間楽しめるので、その風景を見ながら自分を慰めている。
さくらが散り、ツツジが咲き、梅雨が近づくころになると電車の中も落ち着いてくるはずだ。
皆がいろいろな場面で自分の居場所を少しづ見つけ出していくのだろう。