淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

22,355人

 今日はドラゴンズがサヨナラ勝ちをした。といっても相手選手のミスが決勝点につながったのでスマートな勝ち方ではないが、負けるよりはうれしい。
 僕は物心をついたときからのドラゴンズファン。理由は特にないが名古屋生まれで同居していた祖父がファンだったのも影響しているかもしれない。
 自宅はケーブルテレビで何種類かの料金プランがあり、プランによって地上波からBSはもちろんCSまでの見ることのできるチャンネル数が決まっている。
 普段は一番安い料金プランにしているのだが数年前からプロ野球シーズンのみ、料金プランを変更している。料金差は毎月2000円程度だ。
 巨人戦でも地上波で放送が少なくなってきたし、ある年は開幕戦ですら中継がなかったことが理由だ。
 ケチ臭い話だが初めは2000円がもったいないかなと思っていたが、その考えはすぐに変わった。まず、外に飲みに行くことが減った。家ではあまりお酒を呑まないが、外で騒ぎながら(他人に対して言いたいことを言いながら)お酒を呑むのが好きなのにもかかわらずだ。
 誘ってくれる人に対しては失礼な話だが対戦カードと飲むメンバーを秤にかけてしまうと自宅での野球観戦にかたむくことも多い(昔、女の子をデートに誘ったら人気テレビドラマを理由に断られる感じに似ている?)。
 たまには、テレビ観戦をしながらビールを飲むときもあるがそれでも飲酒量もあきらかに減ったので体調にもいいだろう。
 また、なるべく早く帰るようになった。もともと仕事も好きではないので進んで残業をするタイプではなかったが、明日やれることは明日に仕事を延ばすスタンスに変えたのだ。
 サラリーマンなので上の指示が朝令暮改なのはよくあること。十分な準備をしたときに上の指示が変わって腹を立てるより、仕事の準備が足りなかったことで上に怒られるほうがマシだと考えるようになった。
 それでも、今日は少し残業をしたためにテレビをつけたら試合はもう終盤だった。アナウンサーが今日の入場者を「22,355人」と告げるとびっくりした。名古屋ドームの定員は40,500人。定員の半分強ほどしかお客が入っていないことになる。カメラがスタンドを映すと空いている席が目立つ。
 本日のカードは阪神戦で巨人戦の次に人気のある対戦カード。いくら平日とはいえ、まだ4月でペナントレースの先もまだまだ分からない段階なのにだ。
 自分は毎年3、4回は名古屋ドームで観戦するが、正直に言うと私は家でのテレビ観戦のほうが好きだ。自宅からは車で20分ほどと名古屋ドームに近いのにもかかわらずだ。
 テレビだと解説もあるし、楽な姿勢で液晶テレビのクリアな画面で見ることができる。見逃したシーンもリプレイで見せてくれるからだ。
 でも、むかしは違った。名古屋球場の雰囲気が本当に好きだった。特に外野席。シートも狭く汚かったが外野からでもフィールドが本当に近く感じた。
 小中学校の夏休みには水筒にお茶をいれ、自宅から友人たちと自転車で1時間以上かけて観戦したこともあった。当時の外野席の子供料金はたしか300円。自分や友人たちの小学校のころのお小遣いが1000円前後だったころだったが、自転車だけでなく電車を乗り換えての観戦もよくした。
 当時、外野席でメガホンを持って応援していると、耳に赤鉛筆を挟んだおじさんたちがよく話しかけてきた。
 はじめは自分の回りにいないタイプなので、びっくりすることも多かった。そんな彼らが「お前ら一生懸命応援しろ」と応援することにはっばをかけて来て、ドラゴンズが点を取ったときなどにジュースや食べものなどを振舞ってくれたことも1度や2度ではない気がする。
 昔話になってしまったが、何故名古屋ドームには観戦客が少ないのだろうか。個人的には屋根付きスタジアムや人工芝による景観がビールをまずくしているのも魅力減のひとつだが、それ以上に今の名古屋ドームが中途半端な気がする。
 名古屋球場みたいなカジュアルさもないし(独身時代にガールフレンドと現地で落ち合ったときにこちらが草履だったために相手にドン引きされたのを気配で感じたこともあった)、かといって洗練されているわけでもない。
 レジャーや趣味趣向の多様化といった理由で片付けないで、スタジアムで観戦することでしか体験できない魅力をファンを含めた関係者はもっと考えて欲しいし、僕も考えていきたい。