淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

スプリングコート

 自分が住む街でも桜の開花が宣言された。朝晩は冷え込んでも日中は暖かい日が増えてきた。
 そんな時期だからこそ通勤時などに女性の装いが気になる。バッグや靴、そして自分が一番気になるアイテムはスプリングコートだ。
 淡いパステルカラーのスプリングコートを着ている女性がいるとどうしても目で追いかけてしまう。

 女性の髪形やファッションはその人が10代後半から20代に培ったものからなかなか脱皮できないというようなニュアンスを、ある女性作家が文章にしていた。自分もその意見には概ね同調する。
 今の現場オフィスには、別チームに30代後半くらいに見える女性のエンジニアがいる。
 仕事では接点がないために話しかけたことがないのだが、どうしても彼女のことが気になってしまう。
 気になる理由を一言で説明すると、彼女のファッションセンスが古臭いいからだ。
 マスヲのことをよく知っている友人知人からは、お前が言うなと言われそうだが。自分のセンスも相当酷いから。
 彼女がしょっちゅう履いているブーツのかかとが、両足とも皮が擦れて色が変わっているのが気になる。彼女の足元を見るたびに失笑してしまうが、それも初夏が近づくころまでだろう。

 昨朝の通勤時、駅のホームである女性を久しぶりに見かけた。3年ほど前に同じプロジェクトで一緒になった女性を。
 彼女に年齢を聞いたことはないが、自分と同じかやや年上だと思う。
 一緒に働いていたころはアラフォーだったと思うが、今ではアラフィフになったのではないか。自分も昨年、アラフィフになった。
 彼女の髪型は当時と全く変わっていなかった。肩までかからない長さで切り揃えられていた。
 彼女もよくブーツを履いていたが、昨日もブーツだった。スカートも当時と同じで短め。
 だが、ワンポイント気になるところがあった。彼女のアウターだ。
 スプリングコートを着用していたが、問題はその色だ。なんとショッキングピンク。
 彼女ならなんとなくその色を選びそうな気はしたが、全く似合っていなかった。コートを着た彼女が駅の階段を歩いていても、まわりから浮いていた。
 通勤時の群衆の1人1人は無個性になりがちだが、彼女は強い個性を放っていた。

 何かすごいものを見た気がして朝から自分は落ち着かず、スマホである人物にメールを送った。
 彼女に再開したこととコートの色を。当時一緒に仕事をした彼女のことを知る友人に。
 すぐに友人から返信が帰ってきた。『マジですか(笑)?』と。
 彼女はいつピンクのコートを手にいれたのだろう。ひょっとしたら誰かからのプレゼントだろうか、などと自分の妄想が今でも広がっている。