淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

201回目のプロポーズ

 今週の月曜日、夕食を実家で食べた。毎週日曜日には実家で夕食を食べることが慣習となっているが、今週は実家で食べなかった。娘と一緒にスキーに出かけたので、帰り道に外食で済ませたからだ。
 月曜日が祝日のために休みだったので、代わりに実家で食事をしたのだ。弟と母親と3人で。

 実家で2人と夕食を食べる場合は、母親と弟はアルコールを口にするが、自分は呑まないことが多い。車で行くことが多いからだ。月曜日も2人はお酒を嗜んでいた。
 弟が最初に話題にしたことは、その日に飲んでいた第三のビール。ある新商品の味が本当のビールに近いことを語り出した。

 ケチ臭い話題だなと辟易しながら、聞いていた自分。酔っ払いらしく話がクドいし長くなってきたので、弟に対して思わず次のようなニュアンスを差し挟んでしまった。魅力的な商品を開発した企業努力は認めるが、誰もが晩酌でちゃんとしたビールを愉しめる世の中になることの方があるべき姿だと。
 しばらく弟は黙り、貧乏くさい話はそこで終わった。

 話題が何故かせせこましく感じるのだ。他人が話したら、そんなことを感じないようなことでも。弟の人間性の為せる業なのだろうか。
 彼は何故そんなに、みみっちいのだろう。収入も貯金も自分よりも多いのに。そのせいか、器も小さく見える。器が大きいとは思えない兄貴から見ても。
 そういうところが、他人から見透かされている気がする。特に女性からは。

 そんなことを自分が考えていたことに気がついたのかはわからないが、酔いに任せて弟は自虐的な言葉を口に始めた。101回どころか200回は婚活で知り合った女性にお断りをされている、と。
 愚痴っている時間があるならば、他の手段を考えたり行動したりすればいいと思うのだが、彼にそんな気はないようだ。

 母親の心配が募るだけだ。最近、弟が結婚できないことについて、母親なりの分析を自分に話してきたことがある。弟の会社名から何をしているかがわかりにくいから、というのが母親の考えらしい。
 そんなことは関係ないだろうと、思ったが母親のいうことを一通り聞いたあとにやんわりと否定した。だが、母親には届いてないようだった。

 自分は身内だからこそ厳しい見方をしている。おそらく今のままの弟だと、どんなに時間とお金を費やしても結婚相手は見つからないだろう、と。
 自分よりも高等教育を積んだだけでなく、インプットも多いはずなのだが、彼のアウトプットはつまらないのだ。

 大学在学中に演劇部に所属していた弟。その時に戯曲を書くことに勤しんでいた。弟から自分が書いた戯曲を読んで感想を聞かせて欲しいと言われたことがある。
 そのころは戯曲なんて読んだこともなかったが、一通り目を通したが何も言いようが無いほど、引っかかりがなかったことを今でも覚えている。

 本音を言えば、変な相手と結婚されるよりは独身でいてくれる方が、自分としては嬉しい。自分の娘に困った叔母ができるくらいならば。
 貯金も残してくれそうなので、弟の葬儀も娘はそれなりに取り計らってくれるだろう、きっと。