淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

やっぱり離職票は届いていなかった

 昨日の朝までで、車中泊3日目。車中泊は今までに何回も経験していたが、3連泊は初めてだった。未体験の3泊目はわりとよく眠れた。少しずつ身体が慣れてきたのかもしれない。
 自分が車を停めていた場所は毎朝6時にサイレンが鳴る。目覚まし時計のように。毎朝、その音を契機に少しずつ身支度を整えて、ゲレンデまで車を走らせる準備をしていた。

 出発の前にお手洗いに向かうと他人に会ったが、彼は他者ではない。同じ場所で夜を明かし、これからも同じ場所を目指すはずだからだ。彼の装いがボーダーファッションだったから。
 おそらく彼は自分よりは若いだろう。30代、下手したら20代かもしれないが、彼のそれ以上のことは何も知らない。
 気がついたときには、自分の声が出ていた。おはようございます、と。彼も自然に返してくれた。自分が十数年従事してきたシステム開発の現場ではあり得ないようなことが起きた瞬間だった。
 同じ釜の飯を食べた間柄でも、ろくに挨拶できない人間なんてざらだからだ。
 もう自分は何も思わないし、何も期待していないのだが、そのことを未だに愚痴る同じ業界内の知人、友人も少なくない。

 ゲレンデまでは約20㎞。前日までに2往復していたので道だけでなく、どれくらいの時間がかかるのかも掴んでいたし、現地に何時に到着すればいいのかもおよその目処がついていた。
 朝食が食べることができるのは8時から、リフトが動き出すのは8時45分からなので、それまでに滑るための万全の状態に自分がしておけばいいことも。

 目覚めが良かったので準備も早く、3日目の朝が一番早く出発できた。道中の風景でカメラを構えたくなる場所があれば、その度に車を停めてシャッターを切ることさえできた。
 昨日は朝から大空が広がっていたために、映える写真も撮りやすかった。撮れなければ自分の腕のせいだ。

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来い青空に雪山が映える。
 ゲレンデに到着すると、スキーとスノーボードの板を車から降ろして、ベースセンター脇にある板を立てかける場所に置いた。板を冷やすためだ。
 続いてセンター内の入口にあるストーブの暖の届くところにスノーボードとスキーのブーツを置こうとすると、同じことを考えていた男性がもう1人居た。目が合った瞬間に、彼から挨拶された。おはようございます、と。
 ウエアが独特だったので、昨日も彼を見かけた気がするが、ただそれだけだ。相手も自分のことをほとんど何もしらないだろう。
 彼もこの瞬間に、自分にとって他者ではなくて他人であることを自覚した。
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昨日もゲレンデコンディションは良好だった。
 4月なのに『Ontake2240』のゲレンデは良い状態を保っていた。本当はもう1泊するか迷っていたが、昨日で帰宅することにした。勤めていた会社からの離職票が届いているかもしれないからだ。
 木曜日中に届いていれば、関係ある役所に赴いて必用な届け出をすることができるからだ。
 21時前には帰宅したが、結果は想定内。ポストの中は空。さすがに給料の遅配を平気でした会社だ。退職してよかったと、これから何回感じさせてくれるだろう?
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帰り道に目を奪われた、暮れなずむ花木と雪山。