淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

揚げたてのコロッケを買いに出かけたら

 今日で自宅待機10日目。
 昨日の会社からの連絡は、自分が依頼していたメールアカウントの発行が済んだというメール連絡のみ。
 メールアカウントの使用方法がzipファイルで圧縮されて添付されていた。パスワードの解凍パスワードは聞いていないので、添付ファイルの中身を確認できなかった。
 気がついて返信メールを送ったが今のところはまだ、なしのつぶて。

 昨日は小雨がちらつく、薄曇りの一日だった。陽が差さないために、屋内に居ても小寒かったので昼食のおかずを少し工夫した。
 今秋から自分の新しいレシピに加わった粕汁だ。作り方は至って簡単。豚汁やけんちん汁の作り方とほぼ同じで、仕上げの部分をアレンジすればOK。味噌の分量を減らして好みの量の酒粕を入れるだけだ。
 酒粕は少しの分量でも風味が強いので、最初は控え目の量で試すといいかもしれない。

 自分が住んでいる地域は味噌汁の味噌に赤味噌を使うのが一般的。豚汁も自分が作る場合は赤味噌を使うが、粕汁の場合は白味噌を使うことにしている。
 粕汁のレシピでは鮭などの魚を使うことの方が多い気がするが、食肉を入れても結構美味しい。
 豚肉と鶏肉の両方を試したが、自分としては鶏肉の方が粕汁には合うような気がする。

 頭の中では粕汁を作ることを決めて、自宅から自転車に乗って出かけた昨日のお昼前。
 自宅から10分ほどペダルを漕ぐと、昔から営んでいる個人経営のスーパーに向かった。
 元々はお肉屋さんだったのではないか。肉は量り売りで買うことができたし、揚げたてのコロッケやハムカツなどのお惣菜も買うことができたからだ。
 特に揚げたてのコロッケは絶品で、昨日も粕汁に揚げたてのコロッケとキャベツの千切りを添えて、お昼ご飯にしようと考えていたのだ。

 目的地に着くと店内は薄暗かった。雰囲気が変わったと思っていると、店内から体格のよい老婦人が出てきて頭を下げながら、次のようなことを口にした。9月末で閉店した、と。
 経営者らしい彼女の年齢からくる身体のこともあるが、それ以上に消費税の増税が負担だったようだ。
 やるせない気持ちを抱いたがどうしようもない。お疲れ様、という言葉を自分はきちんと言えていただろうか。
 寂しそうにもしている彼女に、自分はあるお願いをした。お店の外観の写真を撮らせて欲しい、と。
 彼女はふたつ返事で了承してくれたし、表情が若干明るくなったように見えたのは、気のせいだったのだろうか。

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カメラを持ち歩いてよかったとこの日はつくづく思った。記憶も重要だが、記録していくことも。
 時間を止めてしまったこぢんまりとしたスーパーは日曜休みで、営業時間は19時まで。
 九月から働きだした自分にとっては、近くにあって遠い存在になっていた。

 消費増税の影響で個人商店の負担が大きいこと。その負担に耐えかねて、店を畳む経営者のことをTVやネットのニュースでは見ていたが、結局は他人事として捉えていた。
 揚げたての美味しいコロッケが食べられないことを実感した時に、痛感した。世の中で起きている物事に対して、わかっているつもりでいるだけだったと。

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今日の写真のモデルはいずみさん。