冬の雨が降りしきる中、電車を乗り継いで岐阜駅に降り立った昨日の夕暮れ時。
仕事で知り合った友人と岐阜駅前で飲食店が軒を連ねる玉宮町のお気に入りの店で、おでんを食べながら千代菊を呑むためだった。
秋が終わりに近づくと、どうしても岐阜の銘酒である千代菊とおでんの組み合わせを味わいたくなってしまう。
できれば、千代菊は冷やで味わいたい。凍えるような寒い夜でも。 待ち合わせをしていたお店に自分が着くと、友人は既にカウンターに座っていた。
ビールで乾杯すると、直近で一緒にお酒を呑んだのがいつだったかが話題になった。
自分はすっかり勘違いしていて最近会ったばかりだったと思っていたが、友人は正しく覚えていてくれた。自分がサラリーマンに戻ってからは、まだ会っていなかったことも。
ちなみに直近で会ったのは今夏。一緒に芝居を見に行った時だったことがblogに書き残してあった。
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店員も一人だったので、一通り注文したつまみを出してもらった後は、カウンター越しに三人で会話していた。
店員は自分よりも三歳上、友人は自分の五歳下。
話題で印象に残っているのは、自分たちが呑んでいたお店を経営している会社のこと。社長の身内と友人だけが社内の要職についていることを店員が語ってくれた。
翌朝、自分が面談のために知多まで行かなければならないことを口にしたのをきっかけに、勤めはじめたばかりの会社のことを随分、愚痴っていたように思う。
店員はともかくとして、友人は相槌を打ちながらただただ聞いてくれた。
同業だからこそわかってもらえる話も聞いてもらいたいことも、やはり有る。
雨の中、河岸を変えた。小走りで行けば5分もかからないところにある、麻婆豆腐と焼売が美味しいお店に。
いつも賑わっているので座れるかどうかを友人は気にしていたが、カウンターに座ることができた。
自分たちがハイボールを呑んでいると、空いていた隣のカウンターに歳の離れたカップルが座った。男性は60代、女性は30代半ばくらいではないだろうか。
自分は羨ましかったが、友人は全く気にしてなかったことを翌日のLINEのメッセージで知った。
22時近くなったので自分が帰ろうとすると、今からゲストが一人参加すると友人が言ったので、待っていると10分ほどでゲストは現れた。
ゲストは自分と同じように、友人の会社で外注として働いていたエンジニアだった。
ゲストは来店した時から、テンションが高かった。座るやいなや、たったさっきまで近くの店で、アラフィフの女性たちとコンパをしていたことを語りだした。
魅力的なメンバーが居なかったこと。飲食代全てを男性側が負担することを幹事が決めたせいで、14,000円もの出費になったのに見返りがなかったことなどを。
婚活に必死になっている弟よりも三歳若い彼が、ちょっと微笑ましかったりもした。
実弟が同じことを経験したならば、自分に対して何を口にしてくるだろうかを、いつの間にか考えていた。
彼女が居ても居なくても、独身でも、嫁さんが実家に帰ってしまっても、お互いに人生は続いていく。
雨が降っている夜でも朝は来る、きっと。