昨日、三月になったという思いを強くした。副業である、灯油の巡回販売をしていて。
朝、出勤するために車に乗り込もうとすると、フロントガラスは真っ白。霜が降りていたからだ。
疲れが溜まっていたために、久しぶりに高速道路を使用して営業所に向かった。数百円を支払えば、ほんの少しだけ朝の時間が節約できる。
最初の巡回地に着いた時にはまだ、真冬のような寒さを感じた。ローリー車のヒーターが必要なほど。
仕事を始めて1時間もすると、車内の暖房は必要なくなった。
序盤こそ先週までと変わらないペースで灯油は売れたが、気温の上昇と共に売れ行きは落ちていった。
ローリー車の後ろでポリタンクに給油している最中に、上を見上げると青空が広がっていた。青地にいくつかの白い線。飛行機雲がより青空をきれいに見せていた。
昨日、自分が売り上げた金額は先週と比べると、1割以上のダウン。自分の感覚としては、それ以上に落ち込んだ気がしたのは何故だろう?
また、先週までは夕方ころにしか起きなかったちょっとした問題が販売をはじめて2時間もしないうちに発生した。釣銭が心細くなったのだ。 日によって、夕方になると十円や五十円硬貨が不足してくることはままある。
朝はある程度の枚数を用意しているので、午前中に困ることは今までなかったのだが、昨日は違った。
何人かのお客にお願いしたが、そんな中での会話で気がついた。
今、世間の人は外出を控える傾向が続いている。そのために細かい硬貨を持ちあわせている人が増えているのだろう、きっと。
大きなスーパーやショッピングモールなどは、客が減っているようだし。
名古屋市南部のあるモールではクラスターが発生したという噂を、自分も直接に聞いた。
日中、公園や裏路地では子供たちを多く見かけた。こちらを興味深そうに見てくる子供も珍しくない。
彼らの目からは今、世間で起きていることはどのように映っているのだろう?
彼らが大人になった時に、今のことをどのように覚えているのだろうか。
その前に高校や大学の入試で問われるような事象にならなければいいとは思っているが、どうだろう?
その時には行政のトップである誰かの名前を、答案用紙に書かなくてはならない可能性だって、充分に考えられる。
その本人がそのことに気がついているとは、あまり思えないが。