淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

オッサンのためのおとぎ話【『恋は雨上がりのように』を鑑賞して】

 公開前から気になっていた、『恋は雨上がりのように』を昨日の仕事帰りに見てきた。カッターシャツにスラックスというオッサンルックの装いで、ビジネス街にある映画館で。
 まわりはカップルが多かったが、極端に若い客層でもなかった。
koiame-movie.com
 本当は先に原作を読んでからにしたかったのだが、なかなかその時間が取れなかったので、先に映画を見ることにした。もたもたしているうちに上映が終わってしまうかもしれないからだ。
 そういえば、最近漫画をあまり読んでいない。漫画も読みたいものが増える一方で、漫画喫茶でのんびりする時間も取れないでいる。時間は作るものだから、その工夫がまだまだ自分には足りないのだろう。

 ドラマや映画を鑑賞する基準として、自分にとっては女優が大きなポイントを占めるのだが、この作品のヒロインである、小松菜奈にはそれほど興味を持っていなかった。それよりも大泉洋の存在感と演技に注目していたが、彼の演技は期待を裏切っていなかったが、小松菜奈に対する興味はこの作品を通して深まらなかった。どうやら、彼女が自分のタイプではないことが確認できた。

 女子高生と40代のオッサンが主人公のストーリーのため、学園内のシーンが結構出てくる。カメラワークや演出が秀逸だったこともあるだろう。何気ない描写でも、自分に対して訴えかけてくるものがあった。
 自分も久しぶりに高校生を主人公とした小説を書いてみたくなったほどだ。

 この作品には悪人が一切出てこない。芸術的な深い何かを求めることができるような作品ではない。人間、人生、ヒューマニズムなどのような深い内面的世界や、自然や環境問題などのような外的世界の問題点を追及するようなものがテーマでもない。
 いろいろな意味でリアリティにも欠けているかもしれない。
 だが、この作品が自分にとっては秀作だったいえる。映画代の対価に充分に価する。鑑賞後の後味が爽やかで、いい意味で軽かったから。

 最近は、友人とお酒を呑むと自分が聞き役に回ることが多い。ちょっと前までは自分が愚痴っぽい話を友人に浴びせることが圧倒的だったのが、不思議なくらいだ。
 特に管理職などに出世していたり、自分よりも収入が多くなった友人に、その傾向が強い気がする。
 組織の中でもがいている分だけ、消耗しているのだろう。

 そんな疲れたオッサンたちにこそ、この作品を見てもらいたい。1日くらい残業を辞めて、映画館に足を向けて欲しい。2時間ほどの上映時間の間にきっと、仕事や家族などのストレスがかなり浄化されるだろう。