淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

朝風呂に入りながら

 今日、朝風呂に入った。朝寝、朝酒、朝湯は一通り経験したことがある自分。
 幼少期からの友人にアウトロー呼ばわりされている自分でも、朝酒だけはどうしても馴染まない。朝寝と朝風呂は大好きだが。
 特に寒さを増していくこの時期にはどちらもたまらない。

 浴室は家の北側にある。北側は通りに面していないため、人目が少ないので比較的窓を開けやすい。
 ちょっとした窓なのだが、格子などがないために明るい時は景観を損なうことなく愉しめる。
 この時期には、足を伸ばせる浴槽で長湯して火照ったときに、窓を開け放つと冷気が入ってくるので、頭寒足熱の状態を味わえる。

 どうして朝、入浴していたかというと、昨夜は風呂に入らずにベッドに入ったからだ。
 昨日は自分の会社の勉強会が18:30から行われ、20:00からは続いて行われた忘年会に参加したから。

 勉強会では、初めて自分が主担当者を務めた。
 コンピュータシステムの業界で一番興味を持ち続けている話をさせてもらった。しかも、社外から自分の知己を2人招いて。
 自社の社長が社外の人間も呼んでみたいと、日ごろからよく口にしていたからだ。

 怠惰な自分にしては、今回の準備はそれなりにした方だと思う。
 先週は夜寝る前の小説を書く時間を削ってまでして、備えていた。仕事に関することとはいっても自分が興味のあることなので、知らない間に時間が過ぎて、就寝時間が思ったよりも遅くなってしまった日もあった。

 当日も、現場を午前中で退出して勉強会に備えた。
 自分としては会場である自社のオフィスに早く入室したかったが、自社の他の用事で17:30からの入室しか許可されなかったのには、がっかりしたが。大げさなリハーサルまでは行うつもりはなかったが、会場の様子を早くイメージしたかったからだ。
 仕方がないので夕方まで自宅で、出来る範囲のことを準備して、指定された時間よりさらに遅く自社に戻った。前の予定が押している可能性も考慮したのだ。

 忘年会の幹事も自分が担当した、昨年に引き続き。店の予約から集金まで。
 てっきり、集金は我が社の金庫番だけをしている女性の取締役がいるので、彼女が担当してくれるだろうと思っていた。
 だが、勉強会が終わると彼女はあっさりと自分に封筒と紙のリストを手渡した。リストを見ると、参加者とそれぞれに対する集金金額が書かれていた。

 忘年会には、自分が今の現場でお世話になっている会社の営業担当者2名も参加してくれた。自分が声をかけたからだ。
 このことも、日ごろから社長が彼女たちによく食事の誘いの言葉をかけているのを、何度も聞いていたからだった。彼女たちに聞くと具体的に誘ってもらったことが一度もないとのことだったので。

 忘年会の参加者についても社長の思いを忖度したのに、リストの金額を見て自分は驚いた。自社のメンバーの参加費は1,000円。社外の4人には4,000円と書かれていたからだ。
 これでは我が社の評判はともかく、自分の顔は丸つぶれになる。そこで、なるべく集金のことを忘れているフリをすることにした。
 社長はお酒にはそれほど強くないし、酔うと気が大きくなる方だからだ。
 社外のメンバーの女性2人は独身であることもあり、社長が男気を見せてくれることを期待したのだ。参加者全員の、最低でも来賓である社外のメンバーの参加費を、俺が払う、と一言口にしてくれることを。
 だが、結局期待は裏切られた。社外の4人には申し訳なく思っている。

 勉強会のことについては、浴槽のなかでぼんやりとしていると、いつの間にか様々なことを思ったり考えたりしていた。
 ただ、あまりにも狭い技術的な話になってしまうので、今回の記事では触れないことにした。
 かわりに忘年会に出席して思ったことを最後に書き綴りたい。

 忘年会の会場は和室。横長の掘りこたつ式のテーブルの部屋だった。自分の席は社外の4人の近くになった。真向かいと左横は。右横だけは同僚だった。
 気がつくと、その同僚と自分が一番二番の古株になっていることを互いに口にした。彼の方が数ヶ月先輩で会社の在籍期間はほぼ5年、自分は4年と半年が過ぎている。

 他のメンバーは数名。ほとんど面識のない人間ばかり。昨日のような、勉強会やその後の懇親会や忘年会などで数ヶ月に一度、数時間顔を会わせる程度だからだ。

 自分がはっきりと把握しているだけでも、2人は確実に会社を去っている。
 そのうちの1人は自分と一緒の日に入社して、最初の現場が同じであったこともあり、今でも交流がある。もう1人は会社の取締役だった。
 だが、2人が去ったときに会社からそのことに対しての説明は一切なかった。元同僚はともかく、取締役が去った時も。

 自分の知らないところで新しく社員が入社し、かつての同僚がいつの間にか去っているはずだ。
 どんな組織でも去る人がいれば、入ってくる人がいるのが道理だとは思うが、ちょっとした切なさを自分は昨夜、感じていた。
 右に座っていた先輩は、自分と似たような感慨を持ったのだろうか。2人で呑みに行く機会があったら、改めて聞いてみたい。