淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

串 勝男の生態

 今の現場の右隣に座っている男にあだ名をつけた。そのあだ名は『串 勝男』。名づけの由来は、毎日夕方の16時を過ぎるころになるとパックに入った数本の串カツをどこかで調達してくるからだ。
 彼は買ってきたその串カツを席に着くなりおもむろに食べだすのだ。マスヲや他の人が仕事をしている最中に。彼にとって串カツの量が少しだけ多いらしく、たまにまわりの人に1本食べないかと声をかけているが、誰も彼の愛に応えようとしない。
 マスヲは彼に聞かれたこともないので彼の気持ちに応えようもないのが少し寂しい。

 彼とマスヲの年齢が同じだということが1か月ほど前に偶然わかった。マスヲの性格からいうと何か同じものがあるだけで、多少はシンパシーを感じることが多いのだが彼には全く感じない。
 しかも彼の住まいがマスヲの住んでいる近隣の市だということもわかったのだが、それでも駄目だ。

 システムエンジニアの仕事をする前までの慣習で、どうしても仕事中に物を食べるのには慣れない。最近でこそ残業時間になったら軽食くらいは取りながら仕事をすることを自分でも許せるようになったが、定時時間内に食事をするようなことはどうしても受け付けない。
 とてつもない美女が見とれてしまうほどの行儀作法で食事をしていれば許せるのかもしれないが、そんなことに今までに遭遇したこともない。

 今日、勝男は体調不良を理由にして午後に出社してくると連絡があった。彼のデスクを見ると隅にコーミソースが置いてある。彼が串カツを食べ始めたころはプレーンで串カツを食べていたのだが、ソースが欲しくなったのだろう。いつごろ用意したのか知らないが気がついた時には彼の机の片隅にソースが置かれるようになった。

 体調が悪いのなら休んでくれたほうがマスヲにとっては嬉しかったが、彼は仕事が好きなようで宣言通りに出社してきた。そして作業をしながら、ラップに包んである小さなお握りを食べながら仕事をはじめた。こんな男でも奥さんに作ってもらったのだろうか。

 以前、マスヲが体調不良で休んだときにどうして休んだのかを何回も彼は詰問してきた。相手先のプロパーではなく同じ外注のエンジニアなのに。マスヲはただ体調が悪かったからとしか答えなかった。
 そんなやり取りがあったので彼は意地を張って無理に今日は出社したのかもしれない。

 先週のある日、彼は唐突に言い出した。「ソースってすごいと思わない」、と。まるで世界の小沢*1ばりに自分の世界に入っているようだった。だが、その言葉に対して誰も何も答えることは出来なかった。

ひなたぼっこ

 今日は久しぶりに何も予定がない日曜日。天気が良いこともわかっていたので、釣りに出かけることも考えたが風邪気味であることも踏まえて家でのんびりすることにした。
 風邪を早く治したかったので、夕べも薬を飲んでアラームをかけずに早めにベッドに入った。

 朝も久しぶりにのんびりとした時間に起きたのだが、まだ喉も痛いし鼻もむずむずする。
 洗濯をしていたら体が重く気だるさを感じてきた。朝食を食べてから風邪薬を飲み、和室で寝転びながらひなたぼっこをしてのんびりとしていた。
 窓越しに外を見ていても風も弱いせいか木々が止まっているように見えて、時間の流れまでがゆっくり感じられている。

 時々微睡みながらも、いろいろなことをぼんやりと考えていた。政治のこと、仕事のこと、そして家族のことなどを突き詰めて考えるのではなくてただぼんやりと思っているような感じで。
 今日の休みがはっきりしたタイミングで娘と出かけたくて妻にハイキングに行くことを提案したら、あっさりと断られた。予定があるから、と。瀬戸物祭りに続いて2回連続だ。彼女が娘の意思を聞いているのかは気になったが、それ以上考えるのは辞めた。

 寒くもなく、暑すぎることもない中で気分のよい日差しを浴びながら寝転んでいると、普段気になっていたことや拘っていたようなことがどうでも良くなってくる。
 薬が多少聞いてきたせいもあるだろうが、ひなたぼっこのお陰で溜まっていた心身の疲れが幾分か取れてきた気がする。
 最近買ったペーパーフィルターの要らないドリッパーでコーヒーを淹れて飲みながらこのblogを書いていると、ドリッパーのせいもあるかもしれないがコーヒーの味もいつもと違う気がする。

 仕事柄、日差しを浴びることは少ないが、今の時期に限っていえば例年なら釣りに励んでいるせいで、日焼けしているくらいなのに、今年は日焼けしていない。
 そのことも心身に影響しているのかもしれない。やはり、日差しを浴びるというのはかなり意味があることなのだろう。

 このblogを書き上げたらちょっとした所要があるので出かけるが、帰宅して昼食を摂ったらまたひなたぼっこを楽しもうと思う。まったりとした気分で。
 何も予定がない日曜日。何もしなくてもいい日曜日。そして誰に対しても気を遣わなくてもいい日曜日。
 そんなのんびりとした休日を過ごすのも、たまには悪くない。

サヨナラⓀ

 9月も今日で終わる。今年度も半分が経過し、今年も残り1/4となった。雲が少ない秋の夕暮がより感傷的にさせやすいのかもしれないが、自分の暮らしのなかからあるブランドが消滅していく日が近づいている。
 そのブランドはコンビニエンスストアサークルK

 マスヲが住んでいる中部地方では店舗数は他のコンビニに比べれば圧倒的だった。最近でこそセブンイレブンの出店が目立ってきたが、学生のころからコンビニと言えばサークルKを連想することが多かったし、マスヲが実家住まいのころに一番近くのコンビニも、今の自宅から一番最寄りなコンビニもサークルKだった。

 マスヲは自分のことをポイント将軍*1と自称しているが、ここ数年は楽天ポイントをRポイントカードで買い物ができることもありがたかった。だが、それも今日の24時で終わってしまう。

 ユニーグループとファミリーマートが商社の意図により、合併してしまうことをニュースで知ったときに、サークルKの看板が無くなるのがわかってはいたが、なかなか実感はわかなかった。
 だが、街中や家の近所にあったサークルKの看板がだんだんと緑の看板に代わっていくのを見ると寂しさを感じずにはいられなかった。

 マスヲでもそうなのだから、今の30代以下の人たちには産まれた時からコンビニがあるのが当たり前の暮らしのはずだ。この地方で産まれ育った若者はマスヲよりもより感傷的になっている人たちも多いのではないだろうか。
思い出深かったり何でもないような記憶もより多く抱いているかもしれない。
 コンビニをテーマで扱った小説が芥川賞を受賞するような世の中なのだから。

 マスヲが競馬に夢中になっていたころに競馬新聞を良く買いに行っていたのもサークルKだった。
 20代のころのある週末にいつものようにサークルKに競馬新聞を買いに行くと、良く顔を知っている若い女の子がレジに立っていた。
 彼女はマスヲの実家の隣に住んでいるご息女だった。彼女は家族にマスヲがバイト先のコンビニで新聞を買いに来たと話したらしい。競馬新聞ではなく新聞としか言わなかったようだ。
 その話が彼女の家族からマスヲの家族になんでもない話題のひとつとして伝わったわけだ。
 なんとなく優しい女性だと思っていたが、この件以来より彼女の印象は良くなっていった。
 そんな彼女も今はもう結婚して、子供もいるようだが自分の家族にも彼女らしい優しいアドリブで接していることだろう。

*1:ポイントに非常に精通している友人がおり、マスヲは彼をポイントキングと崇めているためにマスヲは彼の一番弟子と自覚してポイント将軍を自称している

2種類のスカートしか見せなかった彼女

 今月も今日で平日は終わりだ。マスヲも今週末は出勤しないので久しぶりにのんびりと週末を迎えられる。
 今日の終礼に少し驚くようなことが起きた。終礼で連絡事項がある人間は挙手をして皆に話をするのが慣習のようだが、連絡事項はない日の方が圧倒的に多いが今日は連絡事項がふたつもあった。
 ひとつ目は明日会社が主催するバーベキューについての連絡だった。マスヲは参加しないのでしらけて聞いていた。
 ふたつ目はある女性が今日で退社することを自分から話し出し、退社の挨拶をしだしたのだ。
 ある女性とはマスヲが以前このblogで何回か触れた彼女のことだ。
hatehatehahaha.hatenablog.com
 普通、こういった挨拶というのは上司や人事部の人間がしきったりねぎらいの言葉を添えたりするのが普通だと思うのだがそういったことが一切なかったのにもびっくりした。彼女は挨拶の中で新入社員として今の会社に3年半勤めていたと話していた。
 社会人になって最初の会社というのは誰にとってもそれなりの意味があるはずだ。彼女があの会社で過ごした3年半という時間は、これからの人生にとってどう影響するのだろうか。

 彼女と社内や社外ですれ違う時に印象に残っていたのはいつも同じスカートと彼女の顔だ。マスヲのタイプとかタイプではないとかではなくて、いつも表情というのを感じなかったからだ。入社したときからそうだったのだろうか、それとも仕事上での何かきっかけがあってのことなのかが気になっている。
 彼女に表情が無いのは仕事上だけで心を許せる人たちと過ごしている時には表情が豊かになるのだろうか。

 昨日、相手先の会社との議論の中でインターンシップがやってきたときには紹介が人事からあったがマスヲも含めた外部のエンジニアが参加するときには紹介が無かったことを話すと、そのことについては非があったことを認めていたし、普段ならそんなことはなくきちんと紹介することになっていると話していたが、今日で退職する彼女の挨拶するときの表情を見ていると、彼らが言った言葉を益々信用できなくなった。

 退職する彼女は3年半も勤めていたのでそれなりに有給休暇もあっただろうに、退職前に有給休暇を取得していた形跡がないことを他の外注エンジニアがぼそりと口にしていた。
 今日で会社を去っていく彼女と今後マスヲとこの先接点があるかはわからない。もし、彼女と再会したときに表情豊かに話しかけてくれたら、なんとなく嬉しく感じるだろう。できれば見たことが無いスカートで。

月月火水木金金

 一昨日、毎月通院している心療内科の主治医に働き過ぎであると指摘された。一時的に落ち着いてきた症状が最近、酷くなってきたので自分でも自覚はある。
 今服用している薬よりも強い薬で症状を抑えることよりも、とにかく休むことを強く指示された。

 今月は休日出勤が日常化しており、コンプライアンス的にも問題になるほどだ。労働基準法には4週4休の原則が明記されている。マスヲも勘違いしていたがひと月に4日休めが良いと考えていたが、4週間で4日休まなくてはいけないらしい。
 仮に3日の日曜日から今週末までの4週間で休みを数えると今日まで3日しか取得しておらず、今度の土曜日に出勤すれば労働基準法に抵触することになる。

 このことと病状を踏まえて自社の上司に相談すると、しばらくは定時に帰ることと休日出勤をしないことを指示された。当たり前の話だとは思うがその指示をありがたく受けることにした。
 自社から今の現場の会社には一社、間に営業マージンを稼ぐために会社が入っている。自社の営業がその会社にマスヲが働いている今の現場の問題点を連絡したと連絡を受けた。

 すると今朝、現場の会社の営業2人にマスヲは呼ばれた。病状や現場で気になっていることなどをヒアリングしたかったようだが、マスヲは筋違いだと思っていたのでお茶を濁すつもりだった。技術者が相手先の営業と直接話すのは業界のルールとしてはおかしいし、相手が2人と言うのもふざけていると思ったからだ。

 まず、病状についてだが病歴は重要な個人情報だということを説明して話すことを断った。どうしてもその情報が必要であれば会社の営業ルートで確認して欲しいと返した。
 ただ、しばらくは定時で帰ることと土日に出勤しないことを会社から指示されていることは説明した。
 相手が現場での問題点を知りたがったので2、3気になることを3人で話し合ったが多少は相手先も口先だけで非を認めたがマスヲ側にも非があることを言い出した。
 ドッグファイト、不毛な空中戦が始まったが落としどころが見つからないのもわかっていたので、早めに話を打ち切らせてもらった。
 今の業種についてからはこのような話合いはお互いの立場と利害が対立するので意味がないことを痛感しているからだ。
 相手は気がついているかはわからないが3人での話し合いは全てスマフォで録音することも忘れなかった。例えマスヲが営業でなくてもそれくらいは気をつけている。自分を守るのはまず自分自身だということを経験上、痛い思いをして学んだからだ。