淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

買い物籠を蹴るオバサンと手袋をはめてタイピングする男

 今日1日で普段出会わないような変わった人間を2人も見た。本来ならそれぞれ1人ずつ記事に取り上げたいくらいの個性的な人物を。

 1人目は昼休みにドラッグストアで出会った初老の婦人。初老の婦人と書くだけで品の良いイメージを読者に与えてしまうかもしれないがまったく逆だ。
 自分が商品を買うためにレジ待ちの最後方に並ぶと、前にその女性が立っていた。後姿からでも小汚いのがわかる。髪はボサボサで身に着けているシャツもヨレていた。

 女性は何故か買い物籠を床に直置きしている。籠の中にはお菓子などの食品がいくつか入っていたのにも関わらず。
 列が進むと彼女はその籠を足蹴にして前に進んだ。その瞬間、自分は唖然としてしまった。
 列が進むとまた彼女は同じように繰り返す。手でも悪いのだろうかと思って見ていると、最後はレジ台に手で籠を持ち上げて置いたのだ。
 自分も人に行儀のことを言えるような育ちでは無いと思うが、彼女の行動を見ただけで混乱してしまった。

 自分はペットボトルのお茶を1本買うだけだったが、彼女が会計した別のレジに進んでいた。無意識のうちに。
 店を出て事務所に戻る途中に歩いていると冷静さを取り戻し始めたのであることを思った。何故、店員は彼女に注意しなかったのだろうかと。
 床に置かれた籠をレジ台に置かれたら後の客は気分が悪いだろう。しかも籠は彼女の足で蹴られているのだから。

 2人目は午後、現場に訪れたある男性だ。どうやら他のプロジェクトのお客のようだった。
 先ほどのオバサンとは違って、皺のないシャツにスキの無いようにネクタイを締めている。上着を崩さずに着こなして、髪も梳かして整髪料でキメテいる。

 彼は来客だったので出入り口に近い机で作業していた。自分がお手洗いに行くときに後ろを通った。
 その時に彼がパソコンから手を放したので、その手を自分の目が追ってしまった。
 手に手袋をしている。薄水色の手袋を。近くによってガン見して確認したいほどだったが、手袋の素材はおそらく薄手のビニルかゴムだろう。

 コンピュータシステムに関わる人を今までたくさん見てきた。その中で手袋をしたままパソコンのキーボードを叩く人はいなかった。
 自分たちの業界ではたまにキーボードの不潔さが話題になることがある。情報の根拠は不明だが、ある人からはトイレの便器よりも汚いと聞いたこともある。
 さすがにそれは誇張だと思っているが、それほどキーボードが清潔だとも感じていない。

 今日出会った2人があまりにも対照的だった。もし、2人が恋に落ちたらどうなるのだろうか。年齢差もあるので難しいかもしれないが、奇跡的に恋に落ちることが出来たならお互いにかなりのコンプレックスを感じずにはいられないはずなので、恋から冷めるのも大変そうだ。